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2025.08.28 16:00

地域農業のDXから世界基準のGXへ。誠和×〈みずほ〉が切り拓く資源循環型農業の新たなかたち

社名の誠和は、「誠実」と「調和」というふたつの言葉を融合させたものだという。

まさに“誠和”な姿勢で、栃木から日本へ、そして世界へ。施設園芸を通じて日本の農業から世界の環境までも変えようとしている誠和の挑戦とは。そして、その挑戦に寄り添い、ともに実りをめざす〈みずほ〉のはたらきに迫る。


今、日本の農業には革新が必要とされている。作業の省力化・効率化により、従業者の負担を減らすこと。使用エネルギーの省力化・効率化により、地球の負担を減らすこと。これらをもって「生産性」と「持続可能性」の向上を果たしていくこと。求められているのは主にこの3つだ。

栃木県に本拠を置く誠和は「施設園芸(農業用ビニールハウス)関連の開発型メーカー」というポジションから、農業のみならず日本の社会全体、そして地球環境にまで好影響を与えようとしている稀有な存在だ。

日本における統合環境制御技術のパイオニア

農業において生産性を飛躍的に向上させるカギ。それは「統合環境制御」である。

「施設園芸にかかわる日本のメーカーのなかで、そのカギとなる仕組みや動かし方をどこよりも知っているのが私たちであると自負しています。誠和は、1980年代にいち早く農業先進国・オランダの取り組みに着目し、現地に社員を派遣し、視察を重ねてきたからです」

統合環境制御のトップランナーたる矜持を語るのは、71年に設立された誠和の4代目社長・大出浩睦だ。農用地面積が日本の4割程度で年間平均気温は10度前後、年間を通して曇りの日が多いなど農業には不利な条件が数多くありながら、オランダは輸出型農業を推進する農業大国として世界にその存在を知らしめてきた。

「オランダでは80年代から温室栽培技術を活用した効率的なスマート農業で、生産性が向上しており、環境制御技術が進展した85年以降、その向上率が飛躍しています。誠和は、オンタイムでオランダの技術を日本に導入してきました。それも、単に技術を輸入して終わりではなく、自社の研究農場で検証・実証を重ねて、日本の気候条件などに適合した技術へとブラッシュアップしながら、収穫量増量などに資するノウハウを蓄積してきたのです」

光量、温度、湿度、CO₂濃度などをセンサーで取得、データとして数値化・見える化し、リアルタイムで数値の調整を行うことにより、常に作物の生育に最適な環境を維持していく。養分・水分を含めて、生育に関連する数多くの環境因子をより高い視座から統合的に制御する。そうした知見は、一朝一夕には積み上がらない。誠和は、先駆者としての圧倒的なアドバンテージを保有しているのだ。

大出浩睦 誠和 代表取締役社長
大出浩睦 誠和 代表取締役社長

「統合環境制御技術」×「金融工学技術」がもたらしたもの

誠和が80年代から積み上げてきたアドバンテージは、2010年代後半からさらなる躍進を遂げることとなる。

「18年の夏でした。もともとお付き合いがあった当時のみずほ銀行栃木支店の人見支店長から、グループ会社『みずほ第一フィナンシャルテクノロジー(以下、みずほFT)』をご紹介いただいたのです。みずほFTが有する金融工学技術をもとに、誠和が積み上げてきた農業データを分析できないかというご提案でした。その後、19年から始まった農林水産省の研究委託事業『スマート農業技術の開発・実証プロジェクト』に採択され、共同で研究開発を進めていくことになりました」

19年からの共同研究では、「『誠和が積み上げてきた統合環境制御技術』と『みずほFTが積み上げてきた金融工学技術』の組み合わせには実効性がある」という結論が導き出された。

両者の共創は、次のステージへと進んでいく。

「21年から、私たちはともに商品開発に乗り出しました。みずほFTが開発した高生産栽培モデルを誠和が自社の研究農場で検証し、『プロファインダークラウド』上に新しいサービスとして搭載するべく検討を開始したのです。『プロファインダークラウド』は、ビニールハウス内の気温やCO₂濃度、日射量などを管理し、育成に最適な数値を可視化するクラウドサービスです。結果として、24年8月からトマトの収穫予測・栽培アドバイスサービス『プロフィットナビPRO』をスタートすることができました。25年8月からはイチゴ版も始まります」

清掃工場×施設園芸でサーキュラーエコノミーを実現する

25年3月、誠和は「農業のDX」という枠を超えて「経済社会システムのGX」に資する取り組みをスタートさせた。佐賀市と誠和により、DXとGXで環境を改善しながら持続的に経済が発展する産業・社会を創出するための「佐賀市グリーン化推進戦略に関する連携協定」が締結されたのだ。

「ビニールハウス内の温度を上げるためには熱が必要です。また、植物が光合成するためには二酸化炭素が必要となります。この熱や二酸化炭素の発生源として挙げられるのが、清掃工場(ゴミ焼却場)です。清掃工場の周辺に施設園芸を集約すれば、循環型社会を牽引する取り組みの先進事例となります。誠和と佐賀市は、すでに循環型エネルギー活用の経済的価値を見える化するシミュレーションソフトの開発に成功しています。あとは、実践あるのみです」

誠和と佐賀市によって開発されたソフトは、「DXイノベーション大賞2024最優秀賞」や「令和6年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞している。このソフトウェアを実際に機能させるために必要となるのが、プロジェクトを力強く推進していくための資金である。

「清掃工場からの余熱とCO₂を利活用する資源循環型農業用ハウスの建設に向けてブレイクスルーを起こしてくれたのが、みずほ銀行です。農業界の融資は、JA関連の金融機関か日本政策金融公庫の制度融資が大半という認識でしたので、民間銀行であるみずほ銀行からの融資が叶うかどうかは、正直なところ、微かな希望でした。私は民間企業と民間銀行、そして地方自治体が協業することが、今後の普及に必要と考えていましたので、みずほ銀行からシンジケートローンのご提案をいただいたことにより、一気に未来が拓けました」

みずほ銀行栃木・小山支店で支店長を務める五味栄一が語る。

「日本はもちろん、世界中を見渡しても先進的な事例となる『資源循環型農業用ハウス』の建設は、資源循環型農業の普及に向けて重要な取り組みだと考え、ともにチャレンジできることに強い意義を感じました。

総額5億円のシンジケートローンは、みずほ銀行が幹事行となり、地元金融機関などを参加行として組成することができました。その過程において、誠和の大出社長とはまさに二人三脚で、栃木を飛び出し、一緒に佐賀に出向き、地元の金融機関や佐賀市からの情報収集や実現に向けてのディスカッションといった活動を続けてきました。大出社長の情熱と行動力には感服するばかりです」

五味栄一 みずほ銀行栃木・小山支店 支店長
五味栄一 みずほ銀行栃木・小山支店 支店長

この言葉に、大出が応える。

「銀行のみならず、グループ会社も交えて、〈みずほ〉とはこれまでにさまざまな取り組みを行ってきました。ともに成長していくために、一緒に考えて行動していただける心強いパートナーであると私は認識しています。

担当の山口さんは、誠和に本当に寄り添ってくれます。私たちの話を聞き、何ができるかを考え、ご提案いただく過程で何度でも電話も訪問もしてくれます。親身さの度合いが桁はずれだと感じています。五味支店長からは、ご経験に基づいて一段上のご提案をいただいています。これまでにお話しした共同研究開発やシンジケートローンの他、誠和が手がけるフードサプライチェーンプラットフォーム『DO MARCHE』においても取引先候補のご紹介を幅広くいただいているところです」

みずほ銀行栃木・小山支店の渉外課に属する山口裕人は、次のように決意を語る。

「『世界をイノベーションでワクワクさせる』という大出社長のビジョンに、私自身がワクワクしながら伴走させていただいています。

資源循環型の農業を起点とした街づくり、サーキュラーエコノミーへの挑戦に伴走できることは、みずほ銀行にとっても大変に意義深い取り組みだと強く感じています。清掃工場×施設園芸によるサーキュラーエコノミーの実践は、世界でも類を見ない取り組みと言えます。これから先、日本の優れた技術を世界にアピールしながら、佐賀の事例を地球のあらゆる場所に横展開していきたい。そうした大出社長の強い想いに、みずほ銀行はこれからも伴走していきます」

山口裕人 みずほ銀行栃木・小山支店 渉外課
山口裕人 みずほ銀行栃木・小山支店 支店長代理

「変化の穂先」としてともに世界でチャレンジ

これから先、誠和のビジネスは、誠和と〈みずほ〉のパートナーシップは、どのように進化・発展していくのだろうか。誠和の大出社長がビジョンを語る。

「誠和は25年を『海外進出元年』と位置づけて、グローバルビジネスをスタートさせています。一部の国については、みずほ銀行のご紹介で進出を検討しています。栃木での活動はもちろん、日本国内の活動、さらには世界での活動に至るまで、どこまでも寄り添っていただけるみずほ銀行のことを誠和は信頼し、心から頼りにしています」

ともに挑み、ともに実り、ともに世界へ——。誠和が積み上げてきた確かな理論と実践に基づくビジネスは、世界において評価され始めている。

創業者が親戚の農家の悩みを解決するために、施設園芸用品の商品開発にチャレンジしたことが誠和の飛躍の始まりだった。今、誠和のチャレンジは、〈みずほ〉という仲間を得て、世界を変革するフェーズに辿り着いている。

 誠和

みずほ銀行


おおで・ひろのぶ◎1986年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、三井住友信託銀行勤務を経て、2016年に誠和に入社。17年に研究開発部部長兼生産管理部長、18年に研究開発部部長、19年に統括本部部長兼研究開発部長、20年に取締役営業部長、21年に代表取締役社長に就任。

ごみ・えいいち◎みずほ銀行 栃木・小山支店 支店長。東京と地方拠点(福岡、広島)にて、中小・中堅企業から大企業の法人営業等に従事。2023年より現職。〈みずほ〉のパーパス「ともに挑む。ともに実る。」のもと、地域・お客さまに徹底的に寄り添い、〈みずほ〉ならではの価値提供を実践。

やまぐち・ひろと◎みずほ銀行 栃木・小山支店 支店長代理。中堅・中小企業をメインに地方拠点や首都圏で法人営業に従事。2023年より現職。栃木支店では、「お客さまに真に役立つこと」をモットーに、〈みずほ〉一体で連携し、お客さまの支援に尽力する。

Promoted by みずほ銀行 / text by Kiyoto Kuniryo / photographs by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro