日本人には馴染み深い街、銀座は、メルティングポットのごとく世界中の人々が集い、溶け合う国際都市へと変貌を遂げた。そんな銀座の街を、あえてスーツに身を包んで回遊してみる。すると、どうだろう。見慣れた街並みが、異国のように新鮮に映る。そしてあたかも異邦人になったような、胸の高鳴りを感じるのだ。
クラシックに潜ませる遊び心こそが粋
一見クラシックなストライプスーツ。だが、よく見るとモノグラム・モチーフの意匠がちりばめられており、洒脱な遊び心を演出する。また創業者の孫の名を冠した「ガストン」フィットを採用しており、ストレートなシルエットがストライプにより強調され、モダンかつスマートなスーツスタイルとなっている。シックなモノグラム・エクリプス キャンバスのバッグがベストマッチだ。
ドレッシーに見せるフォーマルディテール
ダークブラウンのウールクレープ素材を用いたスーツは、光沢のあるサテン素材のラペルをプラス。フォーマルテイストの落ち着きある佇まいが新鮮だ。ラペルは二重になっており、ボタンを外すと本体から一部が離れてユニークな表情を演出できる。既成概念にとらわれない、まさにモードメゾンならではの自由で独創的なクリエイションといえるだろう。エレガントな普段着として、またはドレッシーなイブニングウェアとしても着こなせるはずだ。
マルチな色使いでモダンにアレンジ
男のワードローブに不可欠である定番のネイビーのストライプスーツ。エトロはそんなオルタネイトストライプのカラーをレッド、グリーン、オレンジにアレンジすることで、変化に富む現代的なスーツに仕上げた。多彩なカラーを用いているため、コーディネイトできるアイテムのカラーも幅広く、着こなしやすい一着となっている。ウールにレーヨンとコットンをミックスしたファブリックは、滑らかなタッチと軽量性に優れ、着心地も申し分ない。陰影を生む控えめな光沢もエレガントだ。
従来のイメージを覆す鮮やかなコーデュロイ
自然から色彩の着想を得るブルネロ クチネリ。アマランスの花の色を表現したコーデュロイスーツは、華やかさのなかに高貴さや落ち着きを感じさせ、これまでのコーデュロイのイメージを文字通り鮮やかに覆す。コットンにカシミアをブレンドすることで、柔軟性や軽量性にも優れており、着心地に関しても格段に進化している。まるでベルベットのような光沢を備えており、上品さも申し分ない。さらに前合わせの浅い独自のワン アンド ハーフブレストゆえ、着心地は軽やかだ。



