25. 地球の静止する日(1951年)
筆者が2008年のリメイク版よりも、1950年代のオリジナル版を好むのは、冷戦時代における平和のメッセージが、一層深く響くからだ。宇宙人クラトゥ(マイケル・レニー)は、地球人が戦争をやめなければ、銀河の他の生命を滅ぼす危険があると警告する。
ロバート・ワイズ監督が手がけた、年齢制限のない本作では、パトリシア・ニールが、息子に平和について教える母親を演じている。
24. トゥモロー・ワールド(2006年)
ディストピア的な未来(ただし、それほど遠くない2027年)において、人類は生殖能力を失っている。問題を抱えた政府職員(クライヴ・オーウェン)は、反政府組織を率いる元妻(ジュリアン・ムーア)から、奇跡的に妊娠した女性と胎児の保護を託される。
P・D・ジェイムズの小説『人類の子供たち(邦訳:早川書房)』を原作とし、アルフォンソ・キュアロンが監督した本作は好評を博した。
23. 12モンキーズ(1995年)
ブラッド・ピットがアカデミー助演男優賞にノミネートされた近未来SF映画。ブルース・ウィリス演じる男が過去に戻り、将来の疫病で全人類の大多数が死滅するのを防ぐために奔走する。
当リストでテリー・ギリアム監督の映画がランク入りするのは、『未来世紀ブラジル』に続き2作目だ。
22. インセプション(2010年)
クリストファー・ノーランは優れた映画を多数監督しており、本作は彼の最高傑作の一つだ。
レオナルド・ディカプリオ演じる主人公は、対象者の潜在意識に侵入して情報を盗む産業スパイだ。彼は、情報を盗む以上に困難な仕事、つまり、あるアイデアを潜在意識に植え付ける仕事を依頼される。
ジョセフ・ゴードン=レヴィット、エリオット・ペイジ、キリアン・マーフィーなどオールスターキャストの本作はPG-13指定で、批評家から高い評価を受けた。
21. アビス(1989年)
原子力潜水艦の救出を描くPG-13指定の本作には、スクリーン上の出来事と同じくらい興味深い舞台裏があった(潜水での撮影中に事故が発生し、ジェームズ・キャメロン監督が命を落としかけたのだ)。
エド・ハリスとメアリー・エリザベス・マストラントニオが、救出作業を行うエンジニアを演じている。批評的には中途半端だったが、興行的には成功した本作は、視覚効果と想像力の高さで高く評価されてきた。


