ビジネス

2025.08.13 10:15

Rubrik共同創業者兼CEOが考える「100年企業」を目指すべき理由と、AIが日本にもたらす「黄金の機会」とは

━━能ある鷹は爪を隠すと言いますが、ほかにも隠れたスキルをお持ちのようですね。

advertisement

シンハ: 人生はスキルを習得し、それを理解することの連続ですよ。

━━それをどのタイミングで使うべきかを知っていることも、でしょうか。

シンハ: 大切なのは、その時々の状況に応じて何が有用かを見極めることです。それは、前もって計画できるものではありません。絶対に不可能なのです。私自身、VCにいた頃、いつか起業する日にこの経験が役立つなどとは、考えてもみませんでした。

advertisement

では、どうすればいいのか。やるべきは、自分が培ってきたスキル、つまり経験の総体を、きちんと把握しておくことです。それがあなたの直観を磨き上げ、あとは、その声に従うだけなのです。

━━先ほど、「M&A(合併・吸収)による成長」という話がありましたが、Rubrikは最近M&Aをいくつか行っています。常に選択肢として検討されているのですか?

シンハ: 私たちの目標は、お客様に心から惚れ込むことです。お客様自身が、その抱える問題が、そして優先順位が、どのように変化し続けるのかを、常に見つめています。私たちの使命は、そんなお客様に最高の製品を届けることです。

だから私は、社内の仲間によくこう話しています。「我々の仕事は、お客様の2マイル先を走ることだ。200マイル先でもなく、そしてもちろん、お客様の後ろを走ることでもない」と。

━━リスクを取るべきときもあれば、慎重でなければならない局面もある、と。

シンハ: 臆病になりすぎてはいけません。もちろんリスクに対する備えは必要ですが、取るべきなのは、あくまで「計算されたリスク」です。その際に考えるべきは一点のみ、「このリスクは、私たちが大切に育てている資産にどのような影響を与えるのか」ということです。その一点が、極めて重要になります。会社の根幹となる資産を、決して破壊してはならないからです。

次ページ > 必ずや「魔法」を起こせる

文 = 井関庸介 写真 = 小田駿一

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事