学位さえあれば、高収入は確実だと思っていた人にとっては、2025年の現実は驚きかもしれない。フリーランス市場の現状について、Upworkが示す興味深い統計データを見てみよう。
・米国人フリーランスの平均年収は9万9230ドル(約1457万円。1ドル=147円換算)であり、あとわずか770ドル(約11万円)で10万ドル(約1470万円)に届く水準にある
・企業のCEOのうち約78%が、優秀なフリーランサーは、学位を持つ従業員よりも高い価値を提供していると回答
・約48%のCEOが、2026年に向けてフリーランスの採用を拡大する計画を持っている
・2024年、米国人フリーランサー全体の収入は1兆5000億ドル(約221兆円)を超えた
AIツールはどう収入アップにつながるのか?
フリーランスの起用と彼らの収入が急増している背景には、AIの存在が大きく関係している。AIによって、専門スキルを持つ人が独立し、個人で収益を上げやすくなっているからだ。その理由は以下のとおりである。
・AIによって新たな職種や専門分野が次々と生まれている
・多くの企業がAIの導入を最優先事項としており、その支援を外部のコンサルタントやフリーランスに求めている
・社内人材ではまかないきれない、極めて専門的かつ希少なスキルへの需要が高まっている
・経営のスリム化を図る企業が、人的コストの削減と業務効率化に注力しており、フリーランスにとっては大きなチャンスが生まれている
・今や、どんな職種であっても、AIを戦略立案、納品のスピード向上、品質改善、業務自動化のためのアシスタントとして活用でき、それによって起業のハードルは大きく下がっている。学位も資金も不要で、誰もがスタートアップを始められる時代になった



