芸術や文化に触れる経験を求めて、休暇中の旅先を選ぶ人は多い。そのため世界中の多くの都市で、新たな美術館・博物館やギャラリーの開業が相次いでいる。
クラシックな絵画から現代アートまで、さまざまな作品を鑑賞することができる、芸術的なエネルギーにあふれた世界の10都市を紹介する。
1. ベネチア(イタリア)/人口:約25万人
世界で最も高い評価を受ける現代アート展のひとつ、「ヴェネチア・ビエンナーレ」の開催地(次回は2026年)であるこの都市は、それだけでも訪れる価値がある街。このイベントと1年おきに、「ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」(現在開催中)が行われているほか、数多くのアート関連のイベントが催されている。
そのほかベネチアには、20世紀の欧州、そして米国のアートの数々を展示するペギー・グッゲンハイム・コレクションなど、素晴らしいギャラリーや美術館が多数ある。ベネチア派絵画の世界最大規模のコレクションで知られるアカデミア美術館には、ベネチア派の三大画家、ティントレット、ティツィアーノ、ヴェロネーゼの「必見」の傑作が展示されている。
2. フィレンツェ(イタリア)/人口:約36万2000人
ルネサンス発祥の地とされるフィレンツェは、世界の最高傑作といわれる数々の作品を所蔵する美術館が並ぶ世界有数の「芸術の街」。ウフィツィ美術館にはボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』があり、アカデミア美術館では、ミケランジェロが一塊の大理石から作った高さ5メートル近い『ダビデ像』を鑑賞することができる。
また、ドーム屋根で有名な世界最大規模の礼拝施設のひとつ、ジョットの鐘楼でも有名なドゥオーモは、入場料が無料。その付属美術館には、ミケランジェロやドナテッロ、ジョットの作品が収蔵されている。
現代アートのファンには、フォーシーズンズホテルの美しい庭園を訪れるのがおすすめ。複数のアーティストが手掛けた彫刻を鑑賞しながら、テラスレストランでカクテルやピザなどを楽しむことができる。
3. パリ/人口:約210万人
印象派やキュビズム、アールデコ、抽象芸術、そしてモダンアートなど、主だった芸術運動が始まったパリは19世紀、世界の芸術の都だった。現在も、ルーブル美術館やオルセー美術館、ロダン美術館、オランジュリー美術館、ピカソ美術館などで、これらの運動によって生まれた作品や、その他のさまざまなアートを鑑賞することができる。



