SNS上ではこのCMについて、スウィーニーの金髪と青い目の遺伝子が他よりも優れているとほのめかすものであり、優生学を促進しているも同然だとの批判が殺到。若者と広告を研究する米ノースウェスタン大学のシャリニ・シャンカール教授(人類学)はCNNテレビに対し、アメリカン・イーグルが「白人民族主義的でMAGA(トランプ支持運動)に友好的なアイデンティティと足並みをそろえている」と指摘。「現在の状況に合わせて自社のブランドを変えようとしており、この言葉遣いは非常に意図的だ」と述べた。
スウィーニーとアメリカン・イーグルの見解は?
スウィーニーは今のところ、今回の論争には公に言及していない。一方のアメリカン・イーグルは週末、自社のマーケティング戦略を擁護する声明を発表。「『シドニー・スウィーニーはすばらしいジーンズを持っている』のテーマはジーンズであり、それは当初から変わらない。彼女のジーンズ、彼女の物語に関するものだ。当社は、誰もが自信を持って自分らしく当社製ジーンズを着こなすことを、今後も称賛し続ける。すばらしいジーンズは、誰にでも似合うものだ」と述べた。
共和党員はスウィーニーを支持
共和党からは、スウィーニーのCMを「ウォーク」文化への非難として支持する声が出ている。JD・バンス副大統領は週末、保守派のポッドキャスト「Ruthless」に出演し、スウィーニーを支持した上で、「民主党員に対する私の政治的アドバイスはこうだ。『シドニー・スウィーニーが魅力的だと思っている人はナチスだ』と言い続ければいい」と語った。
共和党のテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)も先週のXへの投稿で、「狂った左派が今度は、美しい女性たちに反発している。世論調査への好影響は間違いなしだ」と皮肉った。ホワイトハウスのスティーブン・チャン広報部長は先週、Xへの投稿で、CMに対する批判について「ゆがんだ、愚かで、深いリベラル思考」だと非難した。
HBOのドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』や『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』で知られるスウィーニーは、3日夜にロサンゼルスで行われた近日公開予定の映画『Americana(原題)』の上映会に出席。TMZが撮影した映像によると、スウィーニーが会場に到着した際、問題のCMを「人種差別」と非難する野次が飛んだ。


