キャリア・教育

2025.08.07 11:00

記憶に残る話し方にはコツがある──プレゼン・会議で効く7つの鉄則

Shutterstock

ストーリーに埋め込まれた事実は記憶に残る

研究によれば、ストーリーに埋め込まれた事実は、「単に要点やデータを列挙するよりも22倍記憶に残る」という。

advertisement

彼はクライアントに、視覚的で具体的、そして逸話的に語るよう指導する。抽象的・理論的な話は像を伴わない。「人間の頭の中では常に映画のフィルムが回っている。話し手が映像を与えなければ、そのフィルムには自分たちの想像した映像が流れ続ける。それは白昼夢と同じです」と彼は説明する。

ズーム健忘症への対処

リモートワークとオンライン会議の拡大は、コミュニケーションにどう影響しただろうか。

多くの人が「Zoom(ズーム)疲れ」を訴えるが、マクゴーワンは「ズームニージア」(Zoomnesia、ズーム健忘症)にも触れる。終わりの見えないオンライン会議で、同じ部屋・同じ鉢植え・同じ窓の景色という変化のない環境に長く座り続けると、文脈的手がかりが乏しくなり情報の定着がさらに難しくなる。ゆえに、思考を引きつける周到なコミュニケーション設計の価値がいっそう高まる。

advertisement

比喩の重要さを説く「パスタソースの原理」

さらに彼は比喩を多用する。代表例が「パスタソースの原理」だ。鍋に入れたトマトソースを約3時間煮詰めると量は半減するが、風味は格段に濃くなる。「そのように『煮詰める』には時間と労力が要るが、話すことも同じです」とマクゴーワンは語る。

もちろん、彼が料理本を書いたわけではない。だが最新著書『Speak, Memorably』は、食欲をそそるコミュニケーションという一皿を作る材料を確かに提供する。

TEDトークでも、地元ロータリークラブの演壇でも、あるいは月曜朝のスタッフ会議でも、マクゴーワンの洞察は、あなたのコミュニケーション力を大きく高めてくれるはずだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事