宇宙

2025.08.02 18:00

「ブラックムーン」の新月とペルセウス座流星群が星々を引き立てる、8月の夜空

米カリフォルニア州のジョシュアツリー国立公園で、赤い花を咲かせる低木オコティーヨの群生地の上空を流れるペルセウス座流星群の流星。2015年8月12日撮影(Joshua Tree National Park, Public domain, via Wikimedia Commons)

米カリフォルニア州のジョシュアツリー国立公園で、赤い花を咲かせる低木オコティーヨの群生地の上空を流れるペルセウス座流星群の流星。2015年8月12日撮影(Joshua Tree National Park, Public domain, via Wikimedia Commons)

8月は星空観察にうってつけ。2025年も例外ではなく、夕暮れに東の空を見渡しても、夜明け前に外へ出てみても、ほぼ毎日なんらかの発見がある。ペルセウス座流星群が今年も降りそそぎ、頭上には天の川が高くアーチを描き、明け方の空に4つの天体が「惑星パレード」をつくる。2025年8月の夜空の見どころを紹介しよう。

1. 「スタージョンムーン」の満月

日時:8月9日(土)の夕暮れ
方角:東の地平線

月が満ちる瞬間「望」は9日の日本時間16時55分に訪れる。この日の月の出はドラマチックな眺めになるだろう。日が沈んだ直後から東の空を見つめていると、やがて美しいオレンジ色に輝く「スタージョンムーン(チョウザメ月)」の満月が昇ってくる。

トルコ・イスタンブールのチャムルジャ・モスクの背後に昇る8月の満月「スタージョンムーン」。2022年8月11日撮影(Chris McGrath/Getty Images)
トルコ・イスタンブールのチャムルジャ・モスクの背後に昇る8月の満月「スタージョンムーン」。2022年8月11日撮影(Chris McGrath/Getty Images)

2. 金星と木星が大接近

日時:8月12日(火)の夜明け前
方角:東北東~東の空

珍しい惑星のランデブーが楽しめる。金星と木星が夜明け前の空で、わずか1度の至近距離で寄り添う。肉眼で見ても見ごたえのある光景となる。日の出の約1時間前に東の低空を見てみよう。最も明るく光る2つ並んだ星が、金星と木星だ。

国立天文台
国立天文台

3. ペルセウス座流星群が極大

日時:8月12日から15日ごろの真夜中
方角:北東~真上

ペルセウス座流星群は8月13日の明け方に極大を迎える。流星が最も多く出現する極大夜は12日深夜~13日未明となるが、満月を過ぎたばかりの月が煌々と夜空を照らしているため、特に明るい流星以外はほとんどが月光にかき消されてしまいそうだ。それでも観測に挑むなら、夜半前に外に出て、月に背を向けて空を眺めよう。15日ごろになると流星の出現数は減るものの月の出が遅くなるため、高確率で流れ星を見ることができそうだ。

米カリフォルニア州のアラバマヒルズ上空を流れるペルセウス座流星群の流星と夜空を彩るオーロラ。2024年8月14日撮影(John D. from Pasadena, USA, CC BY 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by/2.0>, via Wikimedia Commons)
米カリフォルニア州のアラバマヒルズ上空を流れるペルセウス座流星群の流星と夜空を彩るオーロラ。2024年8月14日撮影(John D. from Pasadena, USA, CC BY 2.0 , via Wikimedia Commons)
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翻訳・編集=荻原藤緒

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