「参ります」の意味とは?
「参ります(まいります)」とは、「行く」「来る」の謙譲語であり、自分が相手先に向かうことを丁寧に表現する際に使われる言葉です。ビジネスシーンでは、自分自身や自社の行動を相手に丁寧に伝える際に適した表現として使われます。
「参ります」の語源と使い分けとは?
「参ります」の語源の意味とは?
「参る」の元々の意味は、「神社や寺など、敬意を払うべき場所に向かうこと」です。そこから派生し、現在では相手に対して敬意を表し、自分が相手のところへ伺うことを謙虚に表現するようになりました。
「行きます」と「参ります」の使い分けとは?
一般的な表現である「行きます」との違いは謙譲の度合いにあります。「参ります」は相手への尊敬や謙遜を込める表現で、ビジネスシーンや目上の相手との会話でよく使われます。
- 行きます:日常的、またはフラットな表現。
- 参ります:自分が目上の人や取引先に向かう際の丁寧な表現。
ビジネスシーンでの「参ります」の正しい使い方とは?
相手先に向かう際に使う
「参ります」は、自分が相手の会社や場所に行く場合に使います。謙虚な気持ちを伝えるために適しています。
- 「明日10時に御社へ参ります。」
- 「打ち合わせに参りますので、よろしくお願いいたします。」
社内で目上の人に使う
社内であっても、上司や役員に対して自分が行動する際に使用することで、敬意を表すことができます。
- 「課長、午後の会議には私が参ります。」
- 「会場には私が一足先に参りますので、ご安心ください。」
謙虚さを示すために使う
相手に対して自分の行動をへりくだって伝えたい場合に有効です。特に取引先との会話やメールなどで活用できます。
- 「御社へは私どもが直接参りますので、ご足労いただく必要はございません。」
- 「資料をお持ちして、明日の午後に参ります。」
「参ります」の類義語とビジネスでの言い換え表現とは?
類義語・同じニュアンスの表現
- 伺います:「参ります」よりさらに丁寧で、自分が相手を訪問する際に使われます。「明日、御社へ伺います。」
- お邪魔いたします:訪問の際に謙虚に伝える場合。「本日は午後にお邪魔いたします。」
「参ります」を避けたほうが良いケースとは?
「参ります」は自分が主体となる謙譲表現であるため、相手の行動を表現する際には使用してはいけません。
- 誤用例:「社長が参ります。」(正しくは「社長がいらっしゃいます」または「お越しになります」)
ビジネスメールでの「参ります」の例文とは?
訪問予定を伝えるメールの例文
取引先への訪問予定をメールで伝える場合、次のように使用します。
- 「次週の火曜日、14時に御社へ参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
- 「契約書を持参して明日の午前中に参りますので、よろしくお願いいたします。」
訪問を知らせる際の丁寧な表現
より丁寧なニュアンスを伝えたい場合には、以下のような表現も効果的です。
- 「お約束の日時にお伺いいたします。」
- 「ご指定の場所へ私どもが伺いますので、ご準備のほどよろしくお願い申し上げます。」
「参ります」を使う際の注意点とは?
相手の行動には使わない
「参ります」は自分や自社の行動に限定して使います。相手に対しては「いらっしゃいます」「お越しになります」を使用しましょう。
過度に繰り返さない
同じ文章やメール内で繰り返し使用すると、冗長に感じられるため、適宜言い換え表現を活用しましょう。
「参ります」の言い換え表現まとめ
- 伺います
- お邪魔いたします
- 訪問いたします
- 足を運びます
まとめ:「参ります」をビジネスで効果的に使うためのポイント
「参ります」は、自分が相手先に向かうことを謙虚に表現する際の重要なビジネス用語です。正しい使い方としては、取引先や上司への敬意を込めて、自分の行動を丁寧に伝える際に適しています。特にビジネスメールや電話対応、訪問時に頻繁に活用されます。
また、相手の行動に使わないことや過度に繰り返さないことも重要なポイントです。類義語や言い換え表現を状況に応じて使い分けることで、より円滑で丁寧なコミュニケーションが可能となります。
ビジネスシーンで適切に「参ります」を使用し、相手に良い印象を与えるコミュニケーションを心がけましょう。



