リーダーシップ

2025.08.04 17:00

その見て見ぬふりが危機を招く、「面倒な人と思われず」職場の問題を指摘する方法

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適切な相手に、適切なタイミングで

懸念があるからといって、必ず公の場で指摘しなければならないわけではない。あるシニア・プロジェクトマネージャーは、この教訓を失敗から学んだ。彼は、全員参加の会議のさなかに、リーダーの戦略の誤りを指摘したのだ。上司は即座に彼を黙らせた。

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のちに、同僚が彼を呼び、こう言ってきた。「あれは的を射た指摘だったよ。けれども、全員の前で言うのはどうなのかな? ふさわしい場ではなかった」 

懸念のなかには、1対1で話して対処すべきものもある。直属の上司が関わる問題なら、個人的に話した方が、建設的な話し合いになる見込みが大きい。全社的なプロセスの問題なら、リーダー会議が適切な機会になるだろう。重要なのは、その問題が広く周知すべきものなのか、それとも、意思決定者と直接話して対処すべきものなのかを見極めることだ。

タイミングも重要だ。カスタマーサポート部署のある社員は、返金リクエストの処理において、同様の問題が繰り返し発生していることに気づいた。彼女はこの問題を、ストレスフルな週の真ん中に持ち出すことを避け、代わりに、月次事業会議のタイミングを待った。その方が、リーダーが改善についての議論により積極的になるだろうと考えたのだ。その結果、彼女の提案は歓迎され、優先的に実装されることになった。

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評価を落とすことなくリーダーに異を唱える方法

多くの社員は、悪影響を恐れて、リーダーの決定に疑問を呈することをためらう。しかし現実には、リーダーも常に正解を知っているわけではなく、賢明な企業は、建設的なフィードバックをもたらす社員を重んじる。重要なのは、権威に反抗するのではなく、概念や考えに疑問をもつことだ。

例えばある営業責任者は、リーダーが導入を進めていた新たな手数料制度に反対していた。しかし、公然と拒絶するのではなく、戦略的に対話に臨んだ。

「新制度が目指すところは理解していますが、私が市場を見てきたかぎり、この制度は、業績トップの社員のモチベーションを損なうリスクがあります。全面導入する前に、小規模にテストを実施するのはいかがでしょうか」

リーダーの意図に理解を示しつつ、起こり得るリスクを説明することで、彼は自身を、変化への抵抗勢力ではなく、思慮深い貢献者と位置づけた。彼の意見は真剣に検討され、リーダーは、大問題が生じる前に計画を修正した。

別のアプローチとして、意見を述べる代わりに質問するという方法もある。例えば、新方針に欠陥があると思うなら、「これは失敗します」と言うのではなく、「これはXにどう影響すると考えられるでしょうか?」、あるいは「これとYがうまく調和するかどうか、我々は検討しましたか?」と尋ねてみよう。

こうした質問は、対立ではなく議論を促す。そして、リーダーが反抗されたと感じることなく、判断を再考することを可能にする。

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翻訳=的場知之/ガリレオ

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