経営・戦略

2025.08.01 15:00

中国JD.com、ドイツの家電量販大手「セコノミー」を3800億円で買収へ

「京東集団(JD.com)」の創業者のリチャード・リウ(Photo by VCG/VCG via Getty Images)

「京東集団(JD.com)」の創業者のリチャード・リウ(Photo by VCG/VCG via Getty Images)

中国のEコマース大手でビリオネアの劉強東(リチャード・リウ)が率いるJD.comが、ドイツの家電量販大手「セコノミー」に買収提案を行ったと発表した。この取引は、セコノミーの企業価値を22億ユーロ(約3784億円。1ユーロ=172円換算)と評価するものだ。

JD.comは7月30日、セコノミー株を1株あたり4.6ユーロ(約791円)で買い付ける提案を行ったと発表した。この買収価格は、今回の買収交渉が報じられる前の23日時点での同社の株価3.75ユーロ(約645円)に23%のプレミアムを上乗せしたものだとセコノミーは別の声明で述べた。

セコノミーの株価は、30日のフランクフルト証券取引所で約7%上昇して4.35ユーロ(約748円)をつけた。一方JD.comの香港上場株は31日に3%下落した。

セコノミーは、オンラインストアに加えて、合計1000店以上の店舗を11の欧州市場で展開するヨーロッパ最大の2つの家電チェーン、「メディアマルクト」と「サターン」を運営している。JD.comは、今回の買収提案において、セコノミーの店舗のデジタル化を支援し、物流ネットワークやサプライチェーンの強化も行うと述べている。この取引は、規制当局の承認を経て2026年前半の完了が見込まれている。

「セコノミーとのパートナーシップは、欧州をリードする次世代のコンシューマー向け家電プラットフォームの構築に向けてのものだ。当社のチームは、先進的テクノロジーを活用してセコノミーの変革を加速させるとともに、その能力の強化に取り組んでいく」とJD.comのCEOであるサンディ・シューは声明で述べた。

今回の買収提案は、JD.comが中国国内での消費者心理の低迷、アリババやPDDホールディングスなどのEコマース分野のライバルとの競争の激化に直面する中で、成長機会を海外に求める動きの一環だ。JD.comは以前、英国の家電量販店大手、カリーズの買収を検討していたが、昨年3月に理由を明かさずにその計画を撤回した。

一方、JD.comは、香港のスーパーマーケット「佳宝食品超級市場」の株式70%を40億香港ドル(約768億円。1香港ドル=約19円換算)で取得したと、7月に現地メディアのHK01が匿名筋からの情報として報じた。ただし、JD.comは香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストに対し、この報道は不正確であり、買収額はそれよりはるかに低いと主張した。同社は、フォーブスのコメント要請に応じなかった。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事