マーケット

2025.08.01 11:30

マイクロソフト、好調なQ4決算で時価総額「4兆ドル超え」 史上2社目の快挙

Getty Images

Getty Images

米国時間7月31日、マイクロソフトの時価総額が市場開始後に4兆ドル(約603兆円)を突破し、史上2社目となる大台に到達した。これは、数週間前にエヌビディアが時価総額4兆ドルを達成して以来のこととなる。

マイクロソフトが30日に発表した四半期決算を受け、31日の午前中に同社の株価は5%上昇した。

同決算における売上高は前年同期比18%増の764億ドル(約11兆5000億円)、純利益は272億ドル(約4兆1000億円)だった。

マイクロソフトとエヌビディアの時価総額の伸びは、アップルの伸び率を上回るペースだ。アップルの時価総額は現在3兆1000億ドル(約467兆円)で、世界3位の座を維持しているが、同社に対してはAI分野で出遅れているとの懸念の声もあるとロイターは報じている。

マイクロソフトの時価総額の急騰は、ここ1年で同社がAIおよびクラウドコンピューティングへと事業の軸足を移した結果である。同社は5月に全従業員の約3%にあたる6000人を解雇した。その一方で、同社は自社のクラウドサービス、およびCopilotなどのAIサービス向けのデータセンターに880億ドル(約13兆3000億円)以上を投じたとニューヨーク・タイムズは報じている。さらに、直近四半期においては、Microsoft 365、Xbox、Windows関連機器やデバイス、そしてSNSのLinkedInなど、他の主要製品群も収益増となった。

他方、かつてはゲーミングPC向けのグラフィックボードを製造する小規模企業に過ぎなかったエヌビディアは、およそ10年前から、データセンターや仮想通貨マイニングなど、より高度な用途向けの半導体の開発に着手してきた。その結果、同社はAIに欠かせない半導体需要の急増の波に乗ることとなる。この戦略の成果として、同社の株価は過去10年で3万5000%以上も上昇し、今月初めには時価総額4兆ドルを突破した史上初の企業となった。

マイクロソフトは、クラウドコンピューティングサービスのAzureによる売上高が前年比34%増の750億ドル(約11兆3000億円)であると発表した。同社がこのサービス単体の収益を開示したのは、今回が初めてだ。Azureはアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)など他の主要クラウドサービスと競合している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事