2025.08.04 08:15

なぜファンは動くのか。静岡の『ゆるキャン△』に学ぶ聖地巡礼ビジネス

GettyImages

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オタク活動(オタ活)の1つとして聖地巡礼というのがあるが、そうした活動をターゲットにしたのが、地域や交通機関などとコラボして行われるスタンプラリーだ。漫画やアニメでは、作品の舞台や作者の出身地で行われることが多く、漫画やアニメでは、作品の舞台や作者の出身地で実施されることが多く、ファンはスタンプを集めて獲得できるグッズやプレゼントを目当てに、遠征するケースも少なくない。こうしたスタンプラリー実施における経済効果は、地方自治体にとって関心の高い領域だろう。

静岡県は、このスタンプラリーの経済効果について、「令和6年度『ゆるキャン△』×静岡県 スタンプラリー」の結果を公開した。

浜松市出身の漫画家・あfろさんによる累計1千万部を突破した大ヒット漫画『ゆるキャン△』は、山梨県や静岡県などを舞台に女子高校生たちがキャンプをしたり日常生活を送ったりする様子をゆるやかに描いた作品だ。テレビシリーズ第3弾『SEASON3』が2024年4月~6月に放映されたことを受け、同年10月11日から翌年2月28日までスタンプラリーを実施。スタンプは静岡県内全域40箇所に及び、全制覇には複数日を要する、少々ハードルの高い企画だ。

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文=飯島範久

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