米国と、その主要な貿易相手国のひとつである韓国は、同国からの対米輸出にかかる関税率を15%とすることに合意した。ドナルド・トランプ米大統領は、世界中の貿易相手国に対して8月1日までに関税協定を結ぶよう求めていたが、その期限前に合意が成立した。
トランプは、韓国が15%の関税を受け入れ、米国側には関税が課されないことに同意したと述べた。
また彼は、韓国が米国に対して3500億ドル(約52兆3000億円)の投資を行うことにも言及し、今後2週間以内にイ・ジェミョン韓国大統領とホワイトハウスにて他の詳細を詰める予定であると語った。
韓国では最近、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾を経て新政権が発足したばかりだ。それもあり、当初25%の関税が課される予定だった韓国政府は米国との合意に急いで臨んだ。
今回の15%という関税率は、トランプが当初提案していた水準からは引き下げられたものの、4月以降に適用されていた10%からは引き上げられており、トランプが各国との交渉で設定した関税率の下限と同水準となった。
米国は先週、日本とも15%の関税率で合意しており、これまでに英国(関税率10%)、フィリピン(同19%)、インドネシア(同19%)とも貿易協定を結んでいる。
一方で、いまだ合意に至っていない国も複数存在する。ブラジル(50%)、南アフリカ(30%)、タイ(36%)とはいまだ合意に達しておらず、暫定的に30%の関税が課されている中国とも長期的な合意には至っていない。また、カナダとメキシコは8月1日よりそれぞれ35%と30%の関税が課される見通しだが、その両国とも米国との合意には至っていない。
韓国の対米主要輸出品には自動車や電子機器が含まれる。トランプ大統領は、この関税政策を、他国との貿易赤字を縮小し、米国民がより多くの国産品を購入するよう促す手段と位置づけてきた。また、この政策により国家安全保障が強化され、結果的に米国内に数百万の雇用を生むとも主張している。
しかし、リベラル系のシンクタンクであるCenter for American Progressは、関税によって雇用が増加する可能性は低いと指摘している。彼らは、トランプの第1次政権における「関税と減税」政策が、「結果的に製造業の雇用を純減させた」と分析している。さらに研究者らは、関税が米国の一般消費者にとって物価上昇の要因となり、家庭の年間負担が2400ドル(約35万円)増加する可能性があるとも警告している。



