メタが米国時間7月30日に発表した第2四半期決算および業績見通しは、市場予想を大きく上回った。メタはAIへの投資を一層強化するなか、同社の利益が市場予想を上回るのはこれで10四半期連続となる。
メタの第2四半期売上高は475億ドル(約7兆800億円)、1株あたりの純利益(EPS)は7.14ドルとなり、それぞれ前年同期比で22%、38%の増加となった。
これらの数値はウォール街が予想していた売上高の448億ドル(約6兆6800億円)、およびEPSの5.88ドル(それぞれ前年同期比11%、12.7%)を大幅に上回る内容だった(FactSetのデータより)。
また、同社は年間設備投資額の見通しを従来の640億ドル~720億ドル(約9兆5400億円~10兆7300億円)から、660億ドル~720億ドル(約9兆8300億円~10兆7300億円)へと増額した。これは、「AIおよび事業運営に関する機会を積極的に追求し続ける」との方針に沿ったものである。
メタが市場予想を上回る利益を発表するのは、これで10四半期連続だ。第1四半期決算におけるEPSも、市場予想を1ドル以上上回っていた。また、売上高については、前四半期に市場予測を約10億ドル(約1500億円)上回る数字を発表し、今回で12四半期連続の上振れとなった。
第3四半期における売上高の見通しが475億ドル~505億ドル(約7兆800億円~7兆5200億円)になると発表されたことを受けて、メタの株価は時間外取引で約10%上昇した。この見通しもまた、市場予想の約461億ドル(約6兆8700億円)を上回っている。
メタは米東部時間午後5時から投資家向け決算説明会を開催する予定であり、同社のIRサイトから聴取可能だ。
マーク・ザッカーバーグ率いるメタの成長を反映し、同社の株価は年初来で17%上昇している。アナリストたちは、メタがAIへの投資を拡大していることに注目しており、ザッカーバーグは今月初め、AIプロジェクト向けの計算インフラに「数千億ドル規模」の投資を行うと述べていた。
Cantorのアナリストは、メタが先月実施したScale AIへの143億ドル(約2兆1300億円)の出資や、同社の創業者であるアレクサンダー・ワンを「Superintelligence部門」の共同リードに迎えた件などを含むAI関連支出が、メタ全体の支出見通しを押し上げる要因にはならないだろうと話す。
また、Wells Fargoのアナリストは今月初め、「メタはAIへの賭けを強化するために断固とした行動を取っている」と述べ、「市場はこれらの投資を好意的に受け止め、リターンへの期待も高まっている」と付け加えた。
30日にはメタに加えてマイクロソフトも決算を発表したが、いわゆる「マグニフィセント・セブン」銘柄のうち、アマゾン、アップル、エヌビディアの決算発表が今後に控えている。アマゾンとアップルは31日の取引終了後に、エヌビディアは8月27日に決算発表を予定している。
なお、グーグルの親会社であるアルファベット、およびテスラは先週すでに決算を発表しており、アルファベットの売上高と利益はともに予想を上回った一方、テスラは過去約10年で最大の売上減を記録した。



