スポーツ

2025.08.02 15:15

大谷翔平が変えた日本スポーツの熱狂、「球界の盟主」がドジャースとなった2024年

Photo by Harry How/Getty Images

海外チーム人気隆盛の時代

今回のランキングでは、海外チームのファン率も興味深い動向を見せている 。ロサンゼルス・ドジャースに続く海外チームとして、ニューヨーク・ヤンキース(MLB)が6位にランクイン(ファン率14%、コアファン率3%) 。次いで、ロサンゼルス・レイカーズ(NBA)が7位(ファン率12%、コアファン率7%)、9位にはロサンゼルス・エンゼルス(MLB)が入り、シカゴ・ブルズ(NBA)が11位(ファン率9%、コアファン率4%)と続く 。この傾向から、日本人ファンはヨーロッパのサッカーチームよりも、アメリカのMLBやNBAのチームに対して強い関心を持っていることが見て取れる 。

advertisement

これは、メジャーリーグにおける日本人選手の活躍(大谷翔平、山本由伸、鈴木誠也、今永昇太、千賀滉大、ダルビッシュ有、吉田正尚など)や、NBAにおける八村塁など国際的なスタープレーヤーの存在、そしてアメリカのスポーツが持つエンターテイメント性の高さが影響していると考えられる。特にMLBは、日本人選手が長年挑戦し、成功を収めてきた歴史があり、その成功体験が日本のファンに浸透していると言えるだろう。

一方で、ヨーロッパサッカーチームで一番人気は、25位のレアル・マドリード(ラ・リーガ) 。そのファン率は6%であり、上位のMLBやNBAチームと比較すると、まだ開きがある 。マンチェスター・ユナイテッドFC(35位)、リバプールFC(43位)、マンチェスター・シティ(45位)、アーセナルFC(46位)といったプレミアリーグの強豪もランクインしているが、ファン率は5%前後と、決して高いとは言えない状況だ 。これは、Jリーグの存在感と海外サッカー人気のバランス、あるいは視聴環境やメディア露出の違いが影響している可能性がある。

Jリーグのチームも健闘を見せている。ガンバ大阪(23位)、鹿島アントラーズ(27位)、横浜F・マリノス(30位)、清水エスパルス(32位)、ヴィッセル神戸(33位)、浦和レッドダイヤモンズ(36位)、川崎フロンターレ(40位)、名古屋グランパス(41位)、セレッソ大阪(44位)、FC東京(48位)、東京ヴェルディ(49位)、サンフレッチェ広島(50位)などがTOP50に名を連ねている 。これらのチームは、特定の地域に根差したファンベースを持つ一方で、全国的な人気を獲得するには至っていない現状が見て取れる。Jリーグは、地域密着を強みとしながらも、いかにしてリーグ全体の魅力を高め、より広範なファン層を獲得していくかが今後の課題だろう。特に、海外リーグのチームとのファン獲得競争において、独自の価値をどのように訴求していくかが問われる。

advertisement

F1チームでは、フェラーリが26位(ファン率6%)で日本人から見て最も人気のあるF1チームとなった 。マクラーレン(34位)、レッドブル・レーシング(37位)、メルセデス(42位)といったチームもランクインしており、モータースポーツへの関心層が存在することが分かる 。

次ページ > 日本スポーツ界の地盤沈下か、グローバル化未来への波か

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事