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2025.08.25 11:00

オーナーと入居企業が出会いの場を創出 恵比寿ガーデンプレイスで芽吹く共創の連鎖

働き方が多様化するなか、企業間のつながりに価値を見いだす動きがある。サッポロ不動産開発が運営する恵比寿ガーデンプレイスでは、同社と入居企業Relicが出会いの場を創出。オフィスを起点に、異業種間の交流や共創が根づき始めている。


オフィスタワーのほか、商業施設や文化施設を有する恵比寿ガーデンプレイスを運営するサッポロ不動産開発は、これまで入居企業の交流を促すイベントを開催してきた。しかしコロナ禍を経て、「オフィスは本当に必要なのか」という問いに直面する。

人が集まらなくなった空間を、どのように価値ある場へと転換していくのか。同社はオーナーとして、これまで以上に本質的な価値創出が求められていた。そんななか、2020年より恵比寿ガーデンプレイスタワーに入居していた、事業創出を支援するスタートアップRelicから、ある提案がもち込まれる。人々が再びオフィスに戻り始めた23年、Relicでは、ひとりの社員から次のような声があがった。

「少人数でもよいからコミュニティをつくって、社員も含め、多様な人たちと楽しい体験ができるようにしたい」

Relicは新規事業の共創に特化した企業だ。「インキュベーションテック」「事業プロデュース」「オープンイノベーション」という3つの柱を軸に、事業開発のプロフェッショナルや独自のテクノロジー・プロダクトの提供、出資・JV設立などを通じて、企業の挑戦を支援・共創している。そのため、社員の発案がすぐに行動へとつながる文化が根づいている。

今回もボードゲームやフットサルを通じて、入居企業の垣根を越えた交流の場をつくる企画が立ち上がった。Relic CEOの北嶋貴朗(以下、北嶋)は、この提案をサッポロ不動産開発にもちかけたときの反応について、次のように振り返る。

「大手オーナーであれば制約が多いのではと懸念していましたが、返ってきたのは『ぜひやってみてください』という、意外なほど柔軟で前向きな反応でした」(北嶋)

サッポロ不動産開発にとってもこの取り組みは「オフィスという場の役割を再定義する大きなヒントとなった」と、代表取締役社長 宮澤高就(以下、宮澤)は話す。

「オフィスは人が集まることで化学反応が起き、新たな価値が生まれる場所。その理想は以前から語られてきましたが、実践には課題もありました。Relicのように、自発的にソフトの企画をもち込んでくれる存在は、私たちにとってかけがえのないパートナーだと感じています」(宮澤)

こうして始まった交流イベントは、開始当初から入居企業の垣根を越えた参加者を集め、共感とともに広がっていく。最初は月1回程度の小さな取り組みだったが、やがてフットサルは週2〜3回のペースにまで拡大。現在では月10回以上開催されるまでになり、自律的な運営体制のもと継続している。

オフィス空間に広がる「余白」

交流イベントの盛り上がりを受けて、Relicが次に企画したのが、「事業酒場」というコンテンツだ。仕事終わりに同じビルで働く人たちがふらりと立ち寄り、肩書や立場を超えて語り合える。そんな余白をもった場をつくれないかという発想から始まった試みだった。

「札幌で支社を立ち上げたとき、地元の起業家や新規事業担当者が気軽に集まれる場があり、そこから仕事に発展した経験もあります。そうした場が、新しい価値のきっかけになると実感しました」(北嶋)

一方のサッポロ不動産開発は、「事業酒場」という新しいかたちのコミュニティ創出に対しても前向きに受け止めていた。オフィスのあり方が問い直される時代において、入居企業とともに意味のある場を育てていくという視座は、重要性を増していたからだ。準備はわずか4カ月。タイムテーブルに縛られず、会話の自然な広がりを重視した実証的な試みとして企画が練られた。起業家によるピッチも行われたが、あくまで参加者が自由なスタンスで楽しめる場として運営された。

「これまでも懇親会のようなものは行ってきましたが、今回は、『恵比寿からスタートアップエコシステムを生み出す』という思いがありました。参加者からは『自分たちもこんなイベントをやりたいと思っていた』という声が寄せられ、他者との会話から新たな価値を見いだす経営者が増えていることを実感しました」(宮澤)

実際、イベントには業種や立場を超えて、挑戦する多様な人々が集まった。

2025年5月に開催された「事業酒場 Ebisu Biz Bar」。ス タートアップや起業家、新規事業に関わる人々が集まり、 新たな事業アイディアや起業家のピッチなどを肴に、お酒 を片手に交流できるネットワーキングイベントで、ゲストと してRelic CEO 北嶋貴朗も登壇した。
2025年5月に開催された「事業酒場 Ebisu Biz Bar」。スタートアップや起業家、新規事業に関わる人々が集まり、新たな事業アイディアや起業家のピッチなどを肴に、お酒を片手に交流できるネットワーキングイベントで、ゲストとしてRelic CEO 北嶋貴朗も登壇した。

「参加者のバックグラウンドは本当に多様で、大企業で活躍されていた方が独立して新規事業に取り組んでいたり、AIやディープテック領域で挑戦している方もいました。普段の仕事では出会えないような方々とフラットに話せる機会を設けることができて良かったと感じています。なかには、事業連携の可能性を感じる出会いもありました」(北嶋)

ローカルからグローバルへ 共創が導く未来

Relicにとって、恵比寿は単なるオフィスの所在地ではない。創業初期からこの地に根を張り、事業拡大に伴い移転を検討した際も、恵比寿を離れるという選択肢はなかったという。20年、企業としての信頼性や採用活動における見え方も考慮し、象徴的な存在である恵比寿ガーデンプレイスへの入居を決断した。

「全国の拠点を回っていても、『恵比寿ガーデンプレイスに入っているんですね』と声をかけていただける。それだけである程度しっかりした会社だと思っていただけますし、初対面でも話題にしやすく、アイスブレイクにもなる。ひとつの役割にとどまらない多面的なアプローチができる柔軟性がタワー全体に備わっているのが魅力だと感じています」(北嶋)

今年で創業10年を迎えるRelicは、全国の大企業やスタートアップ、大学や自治体と連携し、新規事業やスタートアップ、特許・技術の事業化を支援する体制を強化している。

「次の10年では、Relicがプラットフォーマーとして、日本発でグローバルに通用する事業をどんどん生み出していきたい。ITやソフトウェアだけで勝つのは難しい時代だからこそ、ディープテックや観光、食、エンタメ、IPなど、日本の強みを生かせる産業や領域で勝負したいと思っています。恵比寿には『グローバル・スタートアップ・キャンパス構想』もありますし、ここを起点に、世界と戦えるスタートアップや新規事業が次々と生まれてくるようなプラットフォームを、私たちがつくっていきたい。その中心に恵比寿ガーデンプレイスがあってほしいと思っています」(北嶋)

宮澤もまた、オーナー企業としての立場から同施設の存在意義を語る。

「恵比寿ガーデンプレイスは、恵比寿という街の相似形だと思っています。オフィス、商業、文化施設など異なる機能がコンパクトに共存しているからこそ、人と人とが自然に出会い、つながっていく。それがこの場所がもつ『つながりの起点』という本質的な価値だととらえています」

開業から30年、恵比寿ガーデンプレイスはまちづくりの拠点として、街の発展と企業の挑戦を支えてきた。宮澤は積み上げてきた時間の厚みこそ、ほかにはないエコシステムを生む土壌になると見ている。

「イベントや交流を通じて、恵比寿では新たな事業の動きやコラボレーションが生まれ始めています。Relicさんのようなソフトを担う企業と連携し、場づくりをどう磨いていくか。その問いに向き合うことが、我々の役割だと考えています」(宮澤)

サッポロ不動産開発
https://www.sapporo-re.jp/


みやざわ・たかなり◎サッポロ不動産開発代表取締役社長。サッポロビール(現サッポロホールディングス)入社後はビールの営業部門に配属。1992年、恵比寿ガーデンプレイス建設プロジェクトに参加。取締役執行役員アセットマネジメント事業本部長、専務執行役員などを経て、23年より現職。

きたじま・たかあき◎Relic代表取締役CEO/Founder。慶應義塾大学卒業後、組織変革・新規事業に特化したベンチャーファームやDeNAでの事業責任者を経て、2015年に Relicを創業。大阪大学大学院「イノベーション論」招聘教員。


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promoted by サッポロ不動産開発 | text by Honami Kawakami | photograph by Kayo Takashima | edited by Aya Ohtou(CRAING)