インドのスタートアップDrizzの試み
インドのスタートアップのDrizzもその1つだ。同社は7月28日に270万ドル(約4億円)のシード資金を調達したと発表し、昨年の創業以来、一部の顧客と共に開発を進めてきたプロダクトの商業化を開始した。
Drizz共同創業者のアサド・アブラール、パルタ・モハンティ、ヤシュ・バリヤニの3人は、アマゾンやコインベースなどにソフトウェアエンジニアとして勤務した経験を持つ。CEOのアブラールは「世界中の開発者が私たちと同じ課題に直面していると実感していた」と語る。
Drizzの競争優位性は、自然言語インターフェースにあるという。これにより、ユーザーは技術的なスキルを問わず、英語でアプリに不具合の有無を尋ねることができ、画像認識を用いて視覚的に(つまり人間のテスターと同様の視点で)アプリをチェックできるという。
「当社は、テスト工程のほぼすべてを自動化することを目指した。そのプロセスは、シンプルな英語で実行され、現在は97%の精度を達成している」とアブラールは語った。
Drizzはこれまで約12社の顧客と契約しており、今回のシードラウンドによってステルスモードから本格的に表舞台へと登場した。今回のラウンドはStellaris Venture PartnersとShastra VCが主導し、著名なエンジェル投資家も参加した。
AIによってソフトウェア開発のサイクルが高速化し、品質の担保が課題に
Stellarisのパートナーのアローク・ゴヤルは、「AIはソフトウェアの開発、テスト、デプロイ方法を根本的に変えつつあり、従来以上のスピードでソフトウェアを出荷する必要がある。その中で最大の課題となっているのが、ソフトウェアの品質だ」と述べた。「Drizzは、視覚ファーストという独自アプローチで開発サイクルにおける重大な課題に取り組み、そのプロセスに、技術的バックグラウンドを持たない人々を呼び込もうとしている」と彼は続けた。
投資家は、この分野の競争が激しいにもかかわらず、その将来を楽観視している。アプリのテスト市場には、スタートアップだけでなく、大手のアプリプラットフォームも参加している。たとえばiOSアプリ向けにはアップルの「TestFlight」、Android向けのグーグル「Android Journeys」といったツールも人気となっている。しかし、専門のテストツールを手がける企業は、こうしたサービスでは機能が不十分だと主張する。
また、この分野のインディペンデントな企業は特に、単一のプラットフォームではなく複数に対応できる点で優位性を持っていると主張し、この市場にまだ十分な成長余地があると考えている。この分野の競争は、最終的にユーザーが手にするアプリのバグの減少につながるものであり、歓迎されるべきものだ。
(forbes.com 原文)


