国内セクター別従業員数


セクター別の従業員数をまとめた。トップのSaaSは25年上半期時点で13万9991人(前年同期比:8.5%増)。続いてAIが10万3936人(前年同期比:7.5%増)となった。
一方、前年同期比の増加率順で見ると、セクター構成に大きな変化が見られた。トップの宇宙は前年同期比の増加率が21.7%、LegalTechは19.6%、CleanTechは15.7%と高い増加率になっており、資金の流れとは異なるセクターにヒトが流れており、日本ならではの成長産業に関心が寄せられていることがうかがえる。海外ではビックテックを中心とするソフトウェア企業で人員の最適化が進んでいるが、その影響が日本にもおよぶ可能性はある。
都道府県別の資金調達概況


東京都とそれ以外のスタートアップにおける資金調達金額の割合推移を可視化し、あわせて25年上半期の東京以外の都道府県別の資金調達金額・社数を集計した。資金調達全体に占める東京都の割合は、21年時点で84%を超えていたが、25年上半期には80%を下回り、東京都以外の地域でも資金調達が徐々に活発になってきている。
25年上半期に、関東圏以外で資金調達金額・社数ともに上位に入ったのは大阪府、京都府、愛知県、福岡県、北海道である。具体的には、レーザー核融合エネルギーの実用化を目指す大阪府スタートアップのEX‐Fusionが、シリーズAで26億円を調達し、ブロックチェーンを活用したゴルフゲームを展開する京都府スタートアップのワンダーウォールが10億円を調達した。
また、循環型栽培システム「宙農(そらのう)システム」を提供する愛知県スタートアップのTOWINGは、シリーズBで19億4000万円を調達。さらに、体感型EV複合施設「ゼロエミッションe-PARK」の開発を手がける福岡県スタートアップであるEVモーターズ・ジャパンが25年上半期にシリーズDで14億円を調達、観測ロケット「MOMO」の開発・製造等を手がける北海道スタートアップのインターステラテクノロジズがシリーズFで46億円を調達した。


