7月を見送り、8月を迎える夜空では、宵の月が火星と共演し、早朝には流星群が見ごろとなる。みずがめ座δ(デルタ)南流星群、やぎ座α(アルファ)流星群が週の半ばに極大となり、週末には月がアンタレスに接近する。月替わりの1週間の星空の見どころをまとめた。
7月29日(火):月と火星が並ぶ
太陽が地平線に沈んでから約45分後に西の空を見ると、火星のすぐ左に月齢4.3の月が浮かんでいる。

7月31日(木):2つの流星群が見ごろ
みずがめ座δ南流星群と、やぎ座α流星群がともに極大日を迎える。みずがめ座δ南流星群は1時間に最大20個ほどの流星が出現する。これにやぎ座α流星群が加わり、さらに1時間あたり5~10個の流星が流れる可能性がある。

幸い、上弦を翌日に控えた月が夜10時ごろに沈むため、夜中~未明は空が暗く、観測に適している。確実に流れ星を見たければ、都市部の光害から離れた暗い場所へ行き、夜半以降に南の方角を眺めよう。長く尾を引くみずがめ座δ南流星群の流星と、明るいやぎ座α流星群の火球を見つける絶好のチャンスだ。
7月31日(木):月がスピカに寄り添う
上弦目前の月が、おとめ座で最も明るい1等星スピカと並ぶ。肉眼では青白い1つの星に見えるスピカは、実際には連星系で、地球から約250光年先にある。

8月1日(金):「明けの明星」金星が見ごろ
日の出の約45分前に東の空を見ると、金星が「明けの明星」として最も高い高度(約25度)で輝いている。オリオン座の左側に位置し、マイナス4.0等と明るいので見つけやすいだろう。

8月3日(日)~4日(月):月とアンタレスがランデブー
月が、さそり座の1等星アンタレスと2夜にわたって共演する。月は定期的にアンタレス、アルデバラン、レグルス、スピカのそばを通過する。これは、地球を公転する月が天球上に描く軌道(白道)が太陽の通り道である黄道に近く、しばしば交差するために起こる。




