何が成長を牽引しているのか?
では、なぜこのような市場の拡大が起きているのか? ギャラガーによれば、それは複数の要因が重なった結果だという。
出張が多い経営者にとって、プライベートジェットの利用は家族との時間を増やす手段になっている。また、身体が不自由な顧客にとっては、大規模で混雑した空港を移動するのが年々難しくなっており、プライベートジェットは現実的な選択肢となっている。また、孫に会いに行くためという人もいれば、ペットと一緒に移動できることが理由になる場合もある。NetJetsは昨年、犬や猫を中心に2万5000匹のペットを運んでおり、オウムやミニブタなども含まれていた。
新規顧客は現在30代後半から40代前半
さらに、楽観的な見方を後押ししているもう1つの要因が、利用者層の変化だ。シルヴェストロによると、プライベートジェットを利用し始める年齢は、以前より早まり、利用期間が長くなる傾向にある。この市場は、以前は55歳以上が中心だったが、今は30代後半から40代前半の新規顧客が加わっている。こうした新たな世代は、より遠方の目的地を目指す傾向があり、大型機の需要も生まれているという。彼はこの動きを「若く・大型で・長距離」という3つの単語で表現した。
「匿名性」のニーズの高まりと高い定着率
NetJetsやFlexjet、そしてVistaJetのような共同所有およびチャーター型のプライベートジェットの運航会社にとって、「匿名性」のニーズも高まりつつあると各社の幹部は語っている。
「当社の顧客は、自家用機を所有していても、匿名で移動したい場合にNetJetsを利用することがある」と、ギャラガーはCNBCに語り、「機体に貼られているのは、おなじみのNetJetsのロゴのみだ。誰が乗っているかを知る術はまったくない」と説明した。
また、ギャラガーとFlexjetのケン・リッチ会長は、最近出演した業界向けポッドキャストで、彼らが提供する共同所有プログラムなどのプロダクトが、新規顧客の定着につながりやすく、コアな利用者層の裾野を広げていると語った。リッチは「コロナ禍に流入してきた倹約志向の富裕層が離れていくような兆候は見られない」と述べている。
フォーブスが最近、「絶対に手放せない贅沢品」をビリオネアに尋ねた調査で、1位に挙げられたのがプライベートジェットだった。


