モビリティ

2025.07.30 10:00

ウェイモのロボタクシー推定売上、米5都市ですでに「毎週8億円」 26年ダラスでも提供開始

マサチューセッツ州・ボストンの道路を走行するウェイモのロボタクシー(Photo by Craig F. Walker/The Boston Globe via Getty Images)

マサチューセッツ州・ボストンの道路を走行するウェイモのロボタクシー(Photo by Craig F. Walker/The Boston Globe via Getty Images)

米国のロボタクシー(自動運転タクシー)分野をリードするウェイモは、来年のテキサス州ダラスでのサービス開始にあたり、現地における電気自動車(EV)のフリート(車両)のメンテナンス業務を、レンタカー大手Avisに委託すると発表した。同社によるロボタクシーの着実な拡大ペースは、イーロン・マスクが率いるテスラを大きく引き離している。マスクは、自社の自動運転テクノロジーの優位性を繰り返し主張しながらも、依然としてウェイモに大きく遅れをとっている。

カリフォルニア州マウンテンビューに本拠を置くウェイモは、ブログの投稿で、現在ダラスでテスト中の商用ライドサービスを2026年に開始すると発表したが、正確な時期は明かしていない。アルファベット傘下の同社は、すでにフェニックスやサンフランシスコ、ロサンゼルス、オースティン、アトランタで商用運行を実施しており、マイアミと首都ワシントンでも、来年サービスを開始すると以前から発表している。

同社はダラスに関心を寄せる理由として、人口100万人以上の米国の都市の中で最も交通死亡事故率が高いこの都市の道路の安全維持に、貢献できる可能性を挙げている。

このニュースは、アルファベットのスンダー・ピチャイCEOが「ウェイモが近く運行都市数を3倍に拡大する可能性がある」と述べたわずか1週間後に報じられた。ピチャイは7月23日の決算説明会で、「ウェイモは、これまでに公共道路上で1億マイル(約1億6000万キロ)以上を自律走行しており、今年はニューヨークやフィラデルフィアを含む10以上の都市でテストを実施している。将来的には、このすべての都市で乗客にサービスを提供したいと考えている」と述べていた。

ウェイモの収益は毎週約8億円

ウェイモは現在、ダラスやニューヨーク、フィラデルフィアに加え、ヒューストンやサンアントニオ、マイアミ、サンディエゴ、ナッシュビル、ワシントン、ボストン、東京においても電動ロボタクシーのテストを行っている。同社は現在、サービスを提供中の5都市で、毎週25万件以上の有料ライドを提供しており、料金比較アプリ「Obi」の1回の平均運賃が20.43ドルという推計に基づけば、その収益は毎週少なくとも510万ドル(約7億6000万円)に相当する。

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編集=上田裕資

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