働き方

2025.07.30 08:15

「給与と待遇」は2番手。飲食採用で応募者が重視する1位とは

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飲食店の正社員募集に応募した人たちを惹きつけるいちばんの要素は、給与ではなかったことが調査で判明した。たしかに給与も大切だが、もっと大切なポイントがあった。求人側が見落としがちなそのポイントとは何か。

飲食業の正社員特化転職求人サイト「グルスタ」は、飲食業界で正社員として就職を希望し求人に応募した879人にインタビューを行い、その応募理由を聞いた。すると、なんと1位は給与ではなく「勤務地の近さ」だった。

2位は給与と待遇だったが、福利厚生や退職金、休暇、残業、給与と休暇のバランスなどが重視された。逆に給与が高すぎると、自分には務まりそうにない、仕事がきつそうなどと不安が先に立つという。総合的な「安心感」と「自分に合う条件」を求める人が多い。

3位は、やりたいことと合っていた。肉料理を学びたかった、調理とホールの両方を経験したかった、感動的な接客ができる仕組みに惹かれたなど、自分の希望とどれだけ合致するかが決め手になる。

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4位は飲食が好きだという気持ち。ラーメンを食べるのも作るのも好き、おしゃれな店で働いてみたいなど、感覚的な要素もとくに若い人たちには大きいようだ。

5位は挑戦したいという意欲。自分の可能性を広げられるか、未経験でも挑戦したい意欲を受け入れてくれるかどうかも重要なポイントとなった。

インタビューでは、「富士山が見えるところで働きたい」、「ラーメンと音楽の組み合わせが最高だった」、「韓国語に触れられる職場がよかった」など、印象的な理由も多く聞かれ、こうした「想定外の接点」がどれほど重要かが示されたということだ。

ここから、求人の際に何をアピールすべきかが見えてくる。職場が家に近いかどうかは店の側で対応できる問題ではないが、駅から徒歩○分、駐車場ありなど、アクセスのよさを訴えることはできる。またグルスタは、「まかないで○○が学べる」など、そこで働いている様子をリアルにイメージができる表現も肝心だと指摘する。さらに、「ラーメンが好き」といった気持ちを受け止める、好きや憧れに寄り添う一言も応募者の心を動かすという。

これらに共通するのは「リアル」な表現だ。求人広告を見る人の気持ちを想像して書き加えるリアルな1行が「応募を生む」とグルスタは話している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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