Close

無料会員に新規登録すると、
3,000
円分のギフト券が当たる!

PICK UP

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

「ドン ペリニヨン ヴィンテージ2005」と「パドロン・ファミリーリザーブNo.50」

かつてフレンチのグランメゾンでメートル・ドテルを務めた経歴を持つ広見護氏が、豊かに磨き上げた知見で、紳士のたしなみである酒、バー、そしてシガーをご案内。シャンパーニュの泡を見つめる贅沢なひととき、こんな場所で過ごしてみてはいかが。

商品名: ドン ペリニヨン ヴィンテージ2005
酒類の分類: 醸造酒 果実原料 発泡性ワイン
産出国、地域: フランス(シャンパーニュ地方)
原材料、品種: ブドウ(ピノノワール、シャルドネ)
アルコール度数: 12.5度
生産者: モエエシャンドン社

シャンパーニュとシガー、それは慶事の象徴。

7月のとある日曜日の昼下がり。その日の天気はどんよりと曇っていて、今にも雨が降りそうだった。たまっている仕事が山のようにあって憂鬱な気持ちで家を出た。ただ、仕事が一区切りついて、次の仕事をどうこなそうかと思案中、ふと思い立って銀座へ行ってみた。

そうだ、こんなときは気分転換にバーへ行ってみよう。ささやかな週末の祝杯である。ここ一番という時にバーでの一杯くらいをケチってはいけない。小さな投資が次の仕事で大きなリターンを生む可能性だってある。
 
ブルガリ銀座タワー10階にある「ブルガリ イル・バール」は昼から営業しているが、シガーを楽しめるのは17時以降。そこで上階の「ラ・テラッツァ ドン ペリニヨン ラウンジ」で、シガーと一緒にシャンパーニュを愉しむことにした。

銀座の中心部に位置しながら、高層階にあるこのテラスは、テラスという名の示す通りのオープンエアのラウンジ。今日のように仕事の合間でも、買い物の途中でもふらりと立ち寄り、街の喧騒を離れ物思いに耽ることのできる貴重な場所だ。

もちろん供されるシャンパーニュ、シガーともに極上極まりなく今の気分にピタリとハマる。若い女性の店員さんが黒いドン ペリニヨンの重そうなボトルを器用に片腕で抱えて、フリュート型のシャンパーニュグラスに注いでくれた。

このドン ペリニヨン ヴィンテージ 2005は花束の香り、柔らかい酸味が心地よく、同じくマイルドな吸い心地のパドロン・ファミリーリザーブNo.50によくマッチした。凝縮し引き締まった味わいに長い余韻が印象的だ。
 
2杯目のドン ペリニヨン ヴィンテージ2005が注がれているとき、ふとシャンパーニュとシガーの共通点に想いを巡らせてみた。

原料がブドウと葉タバコ、器がガラスのボトルとスパニッシュ・シダーの木箱という違いこそあるが、その製造工程は、収穫、選別、発酵、ブレンド、熟成、ラベル貼りとほとんど同じ。どちらもお祝いに付き物。しかも両者は熟成期間の長さも約10年と驚くほど共通点が多いのだ。グラスの底から立ち上る泡と、シガーの先端の真っ白な灰から上る紫煙さえ、重なって見えてくる。
 
たまにはちょっとした贅沢をしてみるのも悪くない。シャンパーニュとシガーは慶事の象徴。祝事は自分の気分、そしてバーの選び方ひとつで、週に一度でも、月に一度でも作ることができる。

時が生むもの

3杯目のドン ペリニヨン ヴィンテージ2005が私のグラスに注がれている。シャンパーニュとシガーの製造工程に共通点が多いのは前述の通りだが、なかでもとりわけ重要なのは、熟成であろう。

人が何もしない、放っておく工程が最も重要というのもおかしな話だが、原料は農作物であり、自然が相手であるがゆえ、人の手には負えない神の領域があるのかもしれない。
 
それは、若いうちは時間が無限にあると感じて、気づかないことが多いものだ。一本の本物の葉巻を分解してみればわかることだが、原料となる葉タバコには、水以外に何も足されていない。葉タバコを、水分を調節しながら乾燥させ、発酵させ、長い年月をかけて熟成させるのみ。時がこの馨しい芳香を放たせる。
 
シャンパーニュもまたしかり。原料となるブドウは、そのままでは酸味が強すぎて食べるには不向き。熟成の長い時を経て完成するわけだ。この店でドン ペリニヨンヴィンテージ 2005のグラス1杯の価格は5,500円であり、パドロン・ファミリーリザーブNo.50の価格は1本5,000円である。

札束を丸めて燃やしているようなものだと思う人もいるだろうが、私はどちらもちっとも高いとは感じなかった。すべてがパーフェクトで、内容を考えたら安い買い物だ。
 
偽物だらけの世の中で本物と対峙するとき、シャンパーニュであれ、葉巻であれ、その一本から何か真実のようなものが見えてくる気がする。
 
つまるところ、シャンパーニュを飲んでいる間は、フランスのシャンパーニュ地方へ1時間の小旅行をしたようなものだ。店を出ると空はすっかり晴れ上がり、銀杏並木を逆光で照らす夕陽が眩しく、きらきらと輝いていた。

1423-2cp


BVLGARI La Terazza Dom Pérignon Lounge

銀座の中心にいながら 喧騒を離れ、心を休める。
ブルガリ銀座タワー11Fに位置するオープンエアのラウンジ。希少価値の高いシャンパーニュを極上のムードのなかで楽しめる。シガーも終日OK。

●東京都中央区銀座2-7-12 ブルガリ銀座タワー 11F 
TEL 03-6362-0555 営業時間 12:00~23:00( 日・祝18:00まで)
ランチ¥4,000~、宮崎産キャビア クロスティーニ¥14,700、ブルガリ モヒート¥2,500、ブルガリ ジン トニック¥2,200
※料金は全て消費税、サービス料13%別。

supervision and text by Mamoru Hiromi | photograph by Michinori Aoki @ LIGHT (p.22) | edit by Tsuzumi Aoyama

 

あなたにおすすめ

合わせて読みたい