日本の財務省が23日に実施した40年物国債の入札は、応札額を落札額で割った応札倍率が2011年8月以来の低さに沈み、14年ぶりの弱い需要だった。5月中旬に行った1兆円程度の20年物国債の入札も、落札額の平均と最低の差であるテールが1987年以来の大きさに広がり、38年ぶりの不調な結果になっていた。
SNSで「#JGBCrash(日本国債クラッシュ)」がトレンド入りするのは見たくない。石破の自民党が政府債務をさらに増やそうとするなかで、仮に日銀が利上げをすれば、日本の借り入れコストは跳ね上がり、景気後退(リセッション)のリスクも高まりかねない。
とはいえ、植田が当面、インフレに手ぬるい対応をし、物価が日銀の目標の2%を大きく上回った状態で推移した場合も、日銀は今年秋ごろから来年にかけてより積極的な金融引き締めをせざるを得なくなるだけかもしれない。
植田が状況を見極めようとするなか、はっきりしていることがひとつある。日銀のチームは、2025年が早く過ぎ去ってほしいと願っているに違いないということだ。


