この塩分濃度の高い高密度の水が底の方に沈むと、上昇してくるより低温の水と混ざり合う。2つの水の層の境界部分では、岩塩(塩)の結晶が成長し始める。重い結晶は湖底まで沈み、死海盆地の底を覆う「塩の雪」が形成される。
より浅い水域では乾季に沈殿と堆積が起こるのとは対照的に、死海では1年を通じて塩の生成が起きている。
内部の流れや表面の波などの他の要因に加えて、このプロセスは様々な形状や大きさの塩の堆積物を形成する上で非常に効果的だと、論文では結論づけられている。
約596万~533万年前、地殻変動によってジブラルタル海峡が閉ざされ、大西洋から地中海への流入量が減少したため、死海盆地に似た状況が作り出されたが、地中海の方がはるかに大規模だった。
メイバーグは「蒸発が原因で海水位が3~5km低下し、現在の死海で見られるのと同じ状況が作り出された結果、厚みが最大級の塩の地殻が後に残された。この塩の地殻は今もなお地中海の深海域の下に埋もれた状態で見つかる」と説明している。
「だが、それから数百万年後にジブラルタル海峡が再び開いたため、北大西洋からの流入によって再び地中海は海水で満たされた」と、メイバーグは続けた。
今回の論文「Fluid Mechanics of the Dead Sea」は学術誌Annual Review of Fluid Mechanicsに掲載された。論文の全文はオンラインで閲覧できる。
追加資料とインタビューはカリフォルニア大学サンタバーバラ校から提供された。


