牧浦:結果として、22年は1.5万軒の実証を無事に終えられました。23年は貸付数を2万軒超に増やし、1軒あたりの貸付面積も拡大したことで、農家の所得を上げられましたし、Degasとして初めて会計年度ベースで黒字化に成功しています。
山岸:このビジネスで大変なのは、農業資材の購入資金が絶えず必要なこと。Degasがどれだけ資金調達できるかで、その年の作付面積や結果的な売り上げが決まるモデルなんです。一方、エクイティでの調達ばかりに頼ると、どんどん希薄化してしまう。そこで当社はデットでも支援させてもらっています。着実に実績を伸ばしてきた成果として、最近はガーナ現地の商業銀行などからも借り入れ実績を増やせていますね。
牧浦:僕らは30年に3000万軒の小規模農家にサービスを提供して、彼・彼女たちの所得を3倍にしたいと本気で思っています。そのためには毎年、数千億円の資金を動かしていく必要がある。日本を含め、世界中の投融資家との付き合いを増やしていきたい。
山岸:僕らにできることは、その目標に向けたつなぎの役割をどれだけできるかだと思っています。自前でデットを提供することもそうですし、いろんな金融機関にDegasを売り込んでいきたい。自分たちがリスクを取り、先陣を切ってチャレンジを応援していく。それに尽きますね。
やまぎし・とものり◎池森ベンチャーサポート事業統括責任者。1976年生まれ。中央大学商学部卒。2004年、現・新日本有限責任監査法人入所。14年ファンケルに入社し、経営企画担当部長等を経て現職へ。
まきうら・どが◎Degas CEO。1993年生まれ。ガーナ在住。2018年にサブサハラ・アフリカ地域6億人の小規模農家の所得向上を目指すDegasを創業。テクノロジーを活用したファイナンス事業を展開。20年、ガーナ大統領から感謝状を受領。


