配車サービスの米Uber(ウーバー)は、性的暴行や嫌がらせを受けたと主張する利用者たちからの訴訟に直面するなか、米国で女性ドライバーと女性の乗客が互いにマッチングできる新機能を導入すると発表した。この取り組みは、女性が乗客としてもドライバーとしても、より安心してサービスを利用できるようにすることを目指している。
ウーバーによると、このパイロットプログラムは今後の数週間のうちにロサンゼルスやサンフランシスコ、デトロイトで開始される。この機能では、女性ドライバーが女性の乗客のみを乗せることができる。また、女性の乗客もウーバーを呼ぶ際に女性ドライバーを選択できる。さらに、アプリの設定で「女性ドライバー希望」としておくことで、女性ドライバーとのマッチング率が高くなるという。現在、ウーバーのドライバーの約20%が女性だ。
ウーバーの業務担当副社長のカミール・アーヴィングはプレスリリースで、「米国全土から、女性の乗客やドライバーたちが、同じ女性とマッチングできる仕組みを求める声が当社に寄せられている。それを受け、当社は今、その声に応えるための新しい選択肢を提供する」と述べた。同社の広報担当者によると、社内調査で約75%の女性の乗客が「女性ドライバーとつながれる機能」に賛成したという。
女性たちがこのような機能を求めるのには理由がある。ウーバーが発表した最新の米国安全報告書によれば、過去2年間に報告された「最も深刻なカテゴリー」に該当する性的暴行および不適切行為は2717件に上った。また現在、同社に対して2300件以上の性的暴行やハラスメントに関する訴訟が提起されている。
これらの訴訟の内容はさまざまだが、あるケースでは、メリーランド州の女性が「ウーバーのドライバーに太ももを触られたうえ、目の前で自慰行為をされた」と主張している。この女性が被害を報告したところ、ウーバーがとった対応は、料金の返金と「そのドライバーとは二度とマッチしない」と約束したことだけだったという。
また、これらの訴訟で原告側が挙げている法的主張のひとつが、「性別によるマッチング機能があれば、こうした被害は防げた可能性がある」というものだ。訴訟を担当する判事は、数週間前に、「ウーバーが性別によるマッチング機能を提供しなかったことが暴行の一因となった」とする原告の主張について、訴訟を進めることを認める判断を下していた。



