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2025.07.28 11:00

米ファッション系スタートアップ「CaaStle」による巨額詐欺、容疑者が1.5億円で保釈

SOPA Images/LightRocket via Getty Images

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経営破綻したファッションプラットフォーム「CaaStle(キャッスル)」の創業者であるクリスティン・ハンシッカーは、投資家から3億ドル(約443億円)を超える資金を詐取したとして連邦検察当局から起訴された。彼女は100万ドル(約1億4800万円)の保釈金を支払い、釈放された。

ニュージャージー州ラファイエットに住む48歳のハンシッカーは、7月18日朝に出頭し、同日午後にマンハッタンの裁判所に出廷して無罪を主張した。

証券取引委員会(SEC)は、ハンシッカーが虚偽の財務諸表と監査報告書を作成し、投資家から2億5000万ドル(約369億円)を超える資金を調達したとして、同じ裁判所に訴状を提出した

ハンシッカーは、会社の財務状況について虚偽の情報を投資家に提供した疑いが持たれ、キャッスルの最高経営責任者(CEO)を数ヵ月前に辞任している。現在、彼女は電信詐欺、証券詐欺、マネーロンダリング、銀行への虚偽申告、加重個人情報窃盗を含む6件の罪で起訴されている。

起訴状の中で検察当局は、ハンシッカーがキャッスルおよびブレンダン・ホフマンのファッション投資プラットフォーム「P180」の投資家らを相手に、総額3億ドル(約443億円)超の詐欺行為を行ったと主張している。ハンシッカーは、非上場企業であるキャッスルが急成長をしていて多額の現金を保有しているかのように文書を偽装した疑いが持たれているが、実際には同社は2019年2月から2025年3月頃まで深刻な財務危機に直面していたという。

キャッスルの取締役会は今年はじめ、ハンシッカーがキャッスルの売上高を過大計上した財務諸表を特定の投資家に提出していた可能性があることを株主に伝えた。これを受け、ハンシッカーはCEOを辞任し、キャッスルは6月20日、デラウェア州で連邦破産法第7章の適用を申請した。負債総額は、1000万~5000万ドル(約14億8000万円~約73億8000万円)と見積もられている。

検察当局は、ハンシッカーがかつてキャッスルの企業価値を14億ドル(約2070億円)以上と評価していたと主張している。

ハンシッカー側は、「まだ語られていない事実がある」と反論

ハンシッカーの弁護士は、彼女が連邦当局の捜査に全面的に協力してきたとした上で、「それにもかかわらず、検察は本日の起訴において、不完全かつ著しく歪められた内容を公表することを選んだ」と語った。

弁護士のマイケル・レヴィとアンナ・スコトコは、共同声明で次のように述べた。「この件にはまだ多くの事実があり、私たちはその詳細を明らかにすることを楽しみにしている」。

当局は、ハンシッカーが資金調達を目的に、キャッスルの財務諸表と銀行記録を改ざんしたと主張している。例えば、2023年には売上高4億3990万ドル(約650億円)に対し、6630万ドル(約97億9000万円)の利益を上げたと説明していたが、実際の売上高は1570万ドル(約23億2000万円)に過ぎず、8100万ドル(約120億円)の損失を計上していたという。

検察当局によると、ハンシッカーは不正に2億7500万ドル(約406億円)以上の資金を調達し、関連事業であるP180についても3000万ドル(約44億3000万円)を調達したという。

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編集=朝香実

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