転職に対する若手社員の意識が大きく変化している。22歳〜29歳の会社員の34.8%が入社前から入社1年以内という早期段階で転職を意識していることが明らかになった。株式会社Chapter Twoが実施した調査では、現在転職を検討している人も含めると全体の48.2%に上り、若手社員の約半数が何らかの形で転職を視野に入れている実態が浮かび上がった。

すぐ辞める気はないが、なんとなく求人チェック
今回注目されるのは「ゆる転職」という新しい転職スタイルの浸透だ。これは現職に不満はあるものの、すぐに辞める決断はせず、情報収集をしながら転職をゆるやかに検討する状態を指す。転職サイトへの登録やスカウトの受け取りなど、キャリアの選択肢を探る動きが特徴的だ。
実際に現在、転職活動を行っている176人の具体的な行動を複数回答で見ると、「求人サイト・転職エージェントへの登録」が45.5%で最多となった。続いて「資格取得・業界研究など」が39.2%、「求人サイトの公開情報の閲覧」が37.5%と、本格的な面接活動よりも情報収集段階にとどまる人が多く、「実際に書類送付や面談実施をしている」(19.3%)を引き離している。

転職時期は「いつでもいい」が6割超
転職のタイミングについても興味深い傾向が見られた。「いつでもいい/良い求人が見つかったタイミングで転職の可能性はあるが、転職しない可能性もある」が35.8%で最も多く、「いつでもいい/良い求人が見つかったタイミングで良いが、転職意思は強い」の25.6%と合わせると、61.4%が明確な転職時期を設定していない。

この結果は、従来の「会社を辞める決意を固めてから転職活動を始める」というパターンとは大きく異なり、「良い条件があれば検討する」という受動的なスタンスが主流となっていることがうかがえる。



