キャリア

2025.07.27 17:00

高圧的な上司に「折れない」サバイバル術6選──ストレスを成長に変える

Khosrork / Getty Images

3. 自分の強みを示す実績を水面下で蓄積する

批判が飛び交いがちで、信用されることが稀な職場環境では、自分の進歩を確認するための、自分なりのプロセスが必要になるだろう。ゆえに、自分が達成したことを定期的に書き留めておくようにしよう。

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個人用フォルダーに、プロジェクトのマイルストーン到達、前向きなフィードバックを反映したメール、あるいは、成功した結果のログを保管しておく方法もある。こうした習慣の効用は、今後の人事評価や、求職活動時の面接対策だけではない。やる気が萎えてしまう日にも、このフォルダーを見れば、自分が継続的に取り組んできたことを実感でき、自信を取り戻すための材料になるはずだ。

加えて、これまでに克服してきた課題についても、記録することを検討してみるといいだろう。例えば、難しい顧客への対応や、方向性が不明確ななかでプロセスの整理を行なった、といったことだ。プレッシャーのある状況を切り抜けた経験について、改めて振り返ってみることは、自分の能力を把握するのに役立つはずだ。

それと並行して、高ぶった神経を休ませるための毎日の習慣を積極的に取り入れよう。具体的には、緊張するミーティングの後に5分間ウォーキングする、朝起きたら、心と体のバランスをとる「グラウンディング」のセッションを行なう、あるいは、怒りの感情をかきたてるメッセージに返信する時にはすぐに反応せず、3回深呼吸してみるといったものだ。

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こうしたちょっとしたリセット行為は、適切な距離を作ることにつながる。心を落ち着かせ、頭をクリアに保ち、抑制的な反応をとれるようになるはずだ。

4. 適切な相談相手を見つける

高圧的な上司に苦しめられる体験に、ただ黙って向き合う必要はない。職場では気軽に息抜きができない場合でも、安心して愚痴がこぼせる吐け口を、ほかで探すといいだろう。

前職で世話になったメンター的な人に連絡をとって、「息が詰まるような上司のもとで働いたことはありますか?」と聞いてみるのもいい。あるいは、業界の交流会やプロフェッショナルが集まるグループなど、上司に関する課題をよりオープンが語られる場に参加する方法もある。

自分が体験していることをわかってくれる、信頼できる人が何人かいれば、心を落ち着かせるのに大いに役立つはずだ。こうした人たちが直接状況を改善してくれることはないかもしれないが、新たな視点を提供してくれたり、ここまでの頑張りを改めて認識させてくれたりする可能性がある。

また、こうした人脈を、長期的なキャリアプランの一部として考えることもできる。たった1回でも、自分の強みを知ってくれている人と会話をしたことがあれば、これがのちに、人物照会先やコラボレーションの相手、さらには避難ルートとして機能するかもしれない。

その際に鍵となるのは、こうした関係を血の通ったものにしておくことだ。時おり声をかける、あるいは、その人のことを思い出すきっかけになった記事をシェアする、といったことでもいいので、関係を保つ努力をしよう。

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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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