2. 集中力が続かず、気持ちが落ち着かなくなる
研究チームはさらに、朝食を抜くこととうつの関連性を考察するなかで、考え得る原因を発見した。
ここでカギとなるのが、「注意性衝動」という、すぐに気が散ったり、集中力が続かなかったり、心が落ち着かなかったりする傾向だ。研究では、朝食を抜く頻度が高い若者は、この注意性衝動のレベルが高いという結果が出た。
この衝動性が、朝食を抜くこととうつの症状とのつながりを部分的に説明している。つまり、食事を抜くと脳の調整力と注意力が妨げられ、その結果として気分に悪影響が及ぶことがあるようだ。
『Frontiers in Human Neuroscience』に掲載された別の論文では、朝食を取ることが気分や精神の働きに与える影響について、朝食を抜くことが多い思春期の若者を中心に研究が行われた。
この研究では、10代の若者40人の協力を得て、朝食を食べる日と、食べない日の2回にわたってテストが行われた。GI値(食後血糖値の上昇度を示す指標)の低い朝食(オールブランと低脂肪牛乳)を食べる日と、何も食べない日の2回だ。
そして、参加者全員はどちらの日も、一連の認知タスクを受けた。記憶力、集中力、問題解決力を試す難易度の異なるタスクだ。
認知タスクの前後には、気分の測定と、空腹感、注意力、満足感という感覚の測定も行われた。
簡素な朝食でも、思考がよりクリアになり気分も安定しやすくなる
その結果、朝食を食べた日の参加者は、より頭が冴え、満足感と集中力も高いことが明らかになった。また、いくつかの認知タスクでより高いスコアを獲得し、記憶力と集中力を必要とするタスクではそれが顕著だった。たとえ簡素なものでも朝食を食べた方が、学校での1日を通じて、思考がよりクリアになり気分も安定しやすくなる可能性が示されたかたちだ。
「頭がぼんやりする」とか「気分がなんとなくすぐれない」ことがよくあるなら、自分の食習慣を見直すべきなのかもしれない。


