学校では事実を暗記し、規則に従うことを教わった。一方、何もないところからビジネスを築いた起業家たちは、痛みを伴う試行錯誤を通じて何にも代え難い教訓を得た。彼らは身銭を切り、間違いをし、ビジネスで実際に何が重要なのかを苦労して理解した。それは教室では学べないことだ。
学校では数学や創造的な作文、科学といった科目を教える。だがビジネスは個別のカテゴリーに分けることはできない。起業家は会計士、マーケター、管理職、弁護士、実務家と1日のうちに何役もこなす。必要に応じてスキルを切り替えている。
起業家が求める、お金につながる重要なスキル
現実の世界は、学校が現在教えている以上のことを経営者に求めている。この記事では、成功した起業家たちがビジネスの世界に入る前に知っていたら良かったと思うことを紹介する。
自分の中の恐れに気付き、行動力に変える気概
脳と身体のつながりを専門とする心理学者のクリスティーナ・セオは、「トラウマが信念を作り変える前に、身体をどのように作り変えるのかを学校で教えてほしかった。私自身は何かを達成・実行し、満足するよう育てられた。英国のロンドン北部に住むギリシャ系キプロス人の第2世代として、私は暗黙のルールに従った。正しく理解すること、場所を取らないこと、重荷にならないこと。私の原動力は野心ではなく、恐怖だったとは誰も教えてくれなかった」と話す。
自らビジネスを立ち上げるには、恐怖心を制限装置としてではなく、原動力として使う必要がある。無難な行動を取るよう言う人がいたとしても、子どもたちには困難に挑戦できることを教えよう。他人と異なることを行う人は大胆であり、絶対に皆と同じような行動を取ろうとしない。それは、私たちがもっと早い段階から恩恵を受けられたかもしれないスキルだ。
10代の若者が数学と並行して感情知能を学ぶ教室を思い浮かべてほしい。彼らは自分にとってのトリガーや強み、動機を知った上で卒業する。このような生徒たちが、思いを込めて会社を興す最高経営責任者（CEO）や人を操ることなく鼓舞するリーダー、バーンアウト（燃え尽き症候群）に陥ることなく成功する起業家になる。彼らは夜ぐっすり眠りながら何百万ドル（数億円）も稼ぐ。
