ワハハで発生した遺産相続トラブル
このような「親日批判」と価格競争の激化によって農夫山泉の株価は急落し、鍾は一時、中国一の富豪の座を失っていた。しかし、今年に入って状況は変化し、ワハハが創業者の宗慶後の遺産相続を巡るトラブルを報じられていることも、農夫山泉に追い風を与えているとエバーブライト証券のエンは指摘する。
この家族間の争いは実際、ワハハのブランドイメージを損なっている。同社は長年、質素な経営者で家族思いで知られた宗が率いる国民的ブランドとして知られ、彼の死後は唯一の子どもだとされていた娘の宗馥莉(ゾン・フーリー)が会長職を引き継ぎ、現在はCEOも務めている。
しかし、その後の裁判で彼女の異母兄弟だと主張する3人の原告が名乗り出て、それぞれ7億ドル(約1020億円)の遺産相続を求めている。香港高等法院のウェブサイトによると、この訴訟の審理は8月1日に予定されている。
政府系タブロイド紙「環球時報」元編集長の胡錫進(フー・シージン)は、先週のSNS「微博(Weibo)」の投稿で、「国民のワハハに対するイメージに傷がついた」と指摘した。また、エバーブライト証券のエンは、「経営トップに関連する訴訟は、企業のブランドに打撃を与える」と語った。
ワハハの現CEO、宗馥莉は、父から相続した同社の29.4%の株式を保有している。また、同社の筆頭株主は杭州市政府の投資部門で46%を所有しており、残りの24.6%はワハハの従業員が保有しているとされる。北京の投資銀行Chanson & Co.のマネージングディレクターのシェン・モンは、政府系の株主がこの争いの激化を防ぐために介入する可能性もあると述べている。


