欧州

2025.07.24 09:00

全長1m、ウクライナがドローン搭載可能な「極小空母」を開発

ドローン(無人機)を載せて航行するウクライナの無人水上艇「ウルスラ」(ウクライナ技術者協会がYouTubeに投稿した動画より)

開発元によると、ブラックウィドウ2は、ドニプロ川の島嶼部でロシア軍と戦う作戦用に、ウクライナ軍からこの種のUSVが欲しいという要望があったことから開発したという。2023年に設計に取りかかり、2024年末に初公開し、2025年初めに使用が始まった。価格は1隻10万フリブニャ(約35万円)足らずとされ、開発元は月に100隻生産できるとしている。

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ブラックウィドウ2がドローン空母として運用された例は確認されていないものの、誰もこうした使い方を思いつかなかったとは考えにくい。

相次ぐ無人艇発進ドローンの戦果

ドローンを搭載したUSVによる初めての攻撃があったのは2024年末のことで、目標はロシア軍が監視や電子戦のために利用していた海上プラットフォームだった。ミリタルニーの当時の報道によると、ウクライナ軍の無人ボートから飛び立ったFPVドローンがロシア軍の守備隊を攻撃した。その結果、ロシア側はUSVに対処できなくなり、その間にUSVは機雷を投下してプラットフォームの脚部を損傷させたり、体当りして爆発したりしたもようだ。

軍事アナリストのH・I・サットンはこの攻撃について、これまで知られていなかったタイプのUSVが複数使用され、それぞれFPVドローンを少なくとも4機搭載していたようだと解説している。映像によれば攻撃は成功したとみられ、複数のプラットフォームが破壊されたり炎上したりしている。

ウクライナの情報機関は、回転翼4つのクワッドコプタータイプのFPV攻撃ドローンのほか、より航続距離の長い固定翼ドローンを発進させるUSVの映像を公開している。最大航続距離は回転翼型が15km程度、固定翼型が40kmとされている。

ウクライナは今年1月、無人ボートによって運ばれたFPVドローンがロシア軍の防空システムを攻撃する様子を映した動画も公開した。この無人ボートはすでに知られている「マグラV5」に似ているが、海上プラットフォームへの攻撃に使われたものと同一のものである可能性もある。さらに今月、USVから爆撃ドローンが出撃し、ロシアの占領下にあるクリミア半島でロシア軍の目標を爆撃する様子を映した動画も投稿された。ウクライナ側は、この爆撃によってロシア側のレーダー3基と指揮所1カ所が破壊されたと主張している。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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