マグニフィセント・セブンの決算に注目集まる
マグニフィセント・セブンの中で最初に第2四半期(Q2)決算を発表するのは、アルファベットとテスラだ。両社とも、米国時間7月23日の取引終了後に決算発表を予定している。ダウ・ジョーンズの予想によれば、アルファベットの売上高は939億ドル(約13兆8700億円)を超える見込みであり、テスラの売上高は224億ドル(約3兆3100億円)と予想されている。
ここ数週間、多くのS&P500構成企業が予想を上回る決算を発表したように、マグニフィセント・セブンの企業群も好調な決算発表が期待されている。米国時間7月18日時点で、それまでにQ2決算を発表した企業のうち、83%の企業が市場予想を平均約8%上回る利益を報告している。
ファクトセットによれば、マグニフィセント・セブンはQ2決算において平均14%の利益成長を記録すると見込まれているのに対し、残るS&P500構成企業の493社は、平均3.5%の成長にとどまると予想されている。
ただし、21日の時点ではテスラとエヌビディアの株価はやや低調で、それぞれ0.3%、0.1%の下落となっていた(東部時間午後3時10分頃の値動き)。
AI関連株と経済指標が相場を下支え
S&P500とナスダックはここ数カ月、トランプ前大統領の関税方針が指数を下押しする場面もあったが、それを乗り越えて最高値を更新してきた。特に、今月初めに史上初の時価総額4兆ドル(約590兆円)を達成したエヌビディアなど、AI関連株の上昇が相場を押し上げる大きな要因となっている。
また、最近の経済指標も投資家心理を支えている。Q2決算、小売売上高、新規失業保険の申請件数といった米国の経済データは、いずれもアナリスト予想を上回っており、景気への安心感が広がっている。また、7月には消費者信頼感指数が5カ月ぶりの高水準に達しており、インフレへの懸念がやや後退したことも好感されている。ただし、インフレ率自体は予想を上回る2.7%となっている点には注意が必要である。


