トランプ米大統領は7月18日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が、自身と故ジェフリー・エプスタインとの交友関係についての疑惑を報じた件に関して、同紙記者とニューズ・コープ創業者のルパート・マードックを相手取り正式に提訴した。しかし、この訴訟は最終的に、失脚した金融業者のエプスタインとの関係に関する情報開示をトランプ自身に強いることになり、彼の利益に反する結果を招く可能性がある。
トランプ、エプスタインの誕生日に送った手紙の記事が虚偽であり、名誉を毀損したと主張
トランプは、WSJとマードック、そしてトランプがエプスタインの50歳の誕生日に送ったとされる「きわどい」手紙に関する記事を書いた記者たちを提訴した。この手紙には、裸の女性のイラストを添えて「誕生日おめでとう──毎日がまた新たな素敵な秘密でありますように」というトランプのメッセージが書かれていたと報じられている。
トランプは、同紙とその社員が自身の名誉を毀損したと主張し、記事の内容が虚偽であり、記者やマードックは手紙が存在しないと知りながら、それを「事実として報じた」と訴えている。
WSJ側がトランプとエプスタインの関係について情報を求めることは、十分予想される
WSJは、まず訴訟の棄却を裁判所に求めるとみられる。それが退けられた場合は、「証拠の開示要求」の段階に入る。ここでは、トランプ側とWSJ側の双方が、それぞれの主張を裏付ける証拠を相手方から求めることができる。
米国で言論の自由を保障する憲法修正第1条を扱うナイト研究所の訴訟担当副ディレクター、ケイティ・ファロウはフォーブスに対し、「WSJ側がトランプとエプスタインの関係について情報を求めることは、十分予想される」と述べた。ここには、トランプがエプスタインと交わした通信記録や、2人の交友関係を裏付ける資料が含まれる可能性があるという。
ファロウによると、WSJ側がどのような情報を求めるかは、今後裁判所に提出される答弁書における主張次第だという(訴状はまだ提出されていない)。名誉毀損訴訟における「一般的なルール」としては、「訴訟において主張された請求や抗弁に関連するあらゆる事柄について証拠の開示が求められる可能性がある」と指摘した。
つまり、WSJ側が反論の中で主張する内容次第では、証拠開示でトランプに求められる情報が「この手紙に関するものを超えて、より広範囲に及ぶ可能性」があり、トランプとエプスタインの関係に関わる追加情報に及ぶ可能性があるとファロウは述べた。
「私の考えでは、WSJ側の弁護士は、この記事に虚偽があったかどうかを判断するために、トランプとエプスタインの関係全体の文脈を確認したいと主張するだろう」と、ファロウはフォーブスに語った。「ただし、その内容は、具体的にどのような請求をするかに大きく左右されるだろう」とも述べた。



