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2025.09.02 15:15

「男性の乳房使って乳がん自己診断」喚起公告、初週で4800万回再生のヒット

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夭折の天才サッカー少年が人気ゲームのヒーローに

将来の活躍を嘱望された天才的サッカー選手、カイヤン・プリンス。2006年、彼は仲間の喧嘩を止めようとして、校門の前で刺殺された。まだ15歳でありその悲劇はイギリス中で大々的に報道された。

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その後、父親のマーク・プリンスは、亡き息子の名を冠した財団を設立。スポーツとメンタルトレーニングを通じて、人生に前向きになれず非行へ走る若者たちを支援する活動を行ってきた。

だが、カイヤンの死後、時間が経つにつれ事件は風化しつつあった。くわえて草の根運動であるがゆえの資金面での課題を抱えており、活動を継続するためには、知名度を高める施策を打つ必要があった。

財団はスポーツゲームブランド「EAスポーツ」などの企業に働きかけた。そして存命であれば30歳を迎えるはずの2021年、カイヤンは“プロ選手”として甦る。世界的人気のサッカーゲーム「FIFA21」内のキャラクターとして。

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15歳当時の写真と父の30歳の頃の写真を合成して生み出された“バーチャル・カイヤン”を、ユーザーはゲーム内で活躍させることができた。ゲーム内でアディダスとのスポンサー契約も締結。イギリスのスポーツ用品ブランド「JD」の広告モデルにも起用される。

一連のキャンペーンによる収益は、カイヤン・プリンス財団に寄付された。それまでに財団が3年がかりで集めていた寄付金が24時間以内で集まったという。

国際報道を含めて1000以上のニュースが配信され、カイヤンの名をネット検索した人の数は数日間で、彼が殺害されたときのそれを上回った。欧米では「FIFA」シリーズとのコラボ広告も定番化している。

杉山恒太郎(すぎやま・こうたろう)◎立教大学卒業後、1974年電通入社。東京本社クリエーティブディレクターとして活躍。1999年よりデジタル領域のリーダーを務め、インタラクティブ広告(ビジネス)の確立に寄与。トラディショナル広告とインタラクティブ広告の両方を熟知した数少ないエグゼクティブ クリエーティブディレクター。2005年取締役常務執行役員を経て、2012年ライトパブリシティへ移籍。2015年代表取締役社長に就任。主な作品は、小学館「ピッカピカの一年生」、セブンイレブン「セブンイレブンいい気分」、サントリーローヤル「ランボー」シリーズなど。国内外受賞多数。2018年第7回ACCクリエイターズ殿堂入り。2022年全広連 日本宣伝賞「山名賞」を受賞。

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