2. チームの中で、とりわけAIに熱心な人間になろう
チームには、可能性を見通すメンバーが必要だ。チームの中で、とりわけAIに熱心な人間になろう。そうすれば、周囲から注目を浴びるようになるはずだ。チームのミッションと同僚の成功を、AIがどう後押ししてくれるのかについて、率直に意見を述べよう。他の部門や企業、業界でAIがどう活用されているかを調べ学ぼう。
AIについて知識を得て、前向きにとらえる姿勢を見せれば、豊富な情報を持つ人間として信頼され、天性のリーダーだとみなされるようになる。AIを広めるアンバサダーになれば、変革の担い手であり、自らの役割を超えた価値をもたらす人材という立場を獲得できるだろう。
3. AIの活用ノウハウを周りの人に広める
他者の成長を手助けしてこそリーダーだ。AIを試行錯誤しながら使いこなせるまでの過程を記録しよう。AIを最もうまく活用できる、自分なりのノウハウを積み重ねよう。それから、自分が学んだことを同僚と共有してほしい。AIを使い始めたばかりの人には、指導役を買って出よう。簡単なAI活用ガイドを作ったり、使い方を実演する場を設けたりしよう。
周りの人がAIに関心を持ち知識を獲得できるよう促せば、単に知識を披露するだけでなく、チームの成長と成功を気にかけるリーダーだということを証明できる。
4. AIでは代替できないヒューマンスキルを発揮する
AIを使ってリーダーシップを示す上で何よりも重要なのは、AIとはまったく関係のないことかもしれない。現代で最も影響力のあるリーダーシップスタイルは、オーセンティック(真正な)・リーダーシップだ。ビジネスの人間的な側面を前面に押し出すスタイルのことだ。
リポート作成やデータ解析、さらにはメール作成など、平凡で時間を要しエネルギーを消耗するタスクはAIに任せて、その分の時間を、AIでは代替できないリーダーとしての役割を果たすことに充てよう。空いた時間を有効活用し、真に人間的なリーダーとしての資質に磨きをかけ、それを発揮しよう。
尊敬を集める現代の有能なリーダーは、技術的な専門知識ではなく、人間らしい能力によって自らのブランドを築き上げている。AIでは代替できないリーダーのヒューマンスキルとは、以下のようなものだ。
共感と心の知能指数(EQ)
優れたリーダーは、自らを正確に認識し、共に働く人たちの気持ちを把握している。そして、他者の感情を理解し、それに応じてコミュニケーションの方法を変えている。AIを使ってデータを収集し、その結果が自分のチームにとって意味することを、心の知能指数を生かして判断しよう。メンバーの様子を確認し、ストレス源を把握し、思いやりをもってリードしよう。
人間関係の構築
AIは人間関係を築くことができないが、人間ならできる。時間を確保して、チームメンバーを支え、部門の垣根を超えて連携し、チームに心理的な安心感が生まれるよう努めよう。人は、信頼し尊敬できる人についていくものだ。


