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2025.07.24 07:15

4人に1人、円安でも高まる海外生活志向 成功への鍵は文化体験

プレスリリースより

最大の不安は「言語の壁」

海外生活への不安要因では「言語の壁」が74%で最多となり、「治安・安全性」(71.7%)、「医療の受けやすさ」(50%)、「金銭的負担」(48.7%)が続いた。

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注目すべきは、ほぼすべての項目で女性の方が男性より高い不安感を示していることだ。特に「家族や友人と離れること」では女性32.4%、男性17.6%と大きな差が見られ、「言語の壁」でも女性78.6%、男性69.4%と差が開いた。女性の方が海外生活に積極的である一方で、同時により多くの不安を抱えているという複雑な心境が現れる結果となった。

経験者の7割が「再び住みたい」

実際に海外生活を経験した95人への調査では、71%が「もう一度海外に住みたい」と回答した。ただ男性の36%が「ぜひ住みたい」と答えたのに対し、女性は29%でやや慎重な姿勢を示している。

海外生活が日本での生活に与えた影響については、58%が「良い影響があった」と回答。女性(65%)の方が男性(51%)より高い評価を示した。「悪い影響があった」と答えたのは男性(17%)が女性(8%)を上回った。

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海外生活中の英語力向上については74%が「向上した」と回答し、特に女性(82%)が男性(66%)を大きく上回った。

一方で、ストレス面では72%が「少し」から「ほどほど」のストレスを感じたと回答。「非常に強いストレス」「極めて強いストレス」を感じた女性(18%)は男性(4%)を上回り、女性の方が成長実感は大きいものの、情緒的な負担も感じやすい傾向が見られた。

円安進行でも根強い海外志向

今回の調査結果は、円安進行や世界情勢の不安定化といった制約がある中でも、日本人の海外生活への関心が根強いことを示している。リモートワークの普及により「どこでも働ける」環境が整いつつあることに加え、従来の「一つの会社、一つの場所」という人生設計を見直す動きが広がっていることがうかがえる。世界が不確実性を増す中でも、多様な人生の選択肢を模索する人が多いということだろう。

【調査概要】 
第1回調査対象:日本在住の20〜60歳の男女1000人(男性500人、女性500人)
第1回調査期間:2025年5月29日
第2回調査対象:海外居住経験者95人(男性47人、女性48人)
第2回調査期間:2025年6月12日〜13日
調査方法:インターネット調査

プレスリリース

文=池田美樹

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