ビジネス

2025.07.18 14:45

「世界のへラルボニーへ。挑戦する機会をどれだけ用意できるか」財務戦略顧問就任の背景

へラルボニーCo-CEO松田崇弥(左)、同社財務戦略顧問星直人(右)

挑戦できる機会をどれだけ用意できるか

松田:星さんが財務戦略顧問として参画されることで「投資できる金額が増えるのではないか」と思っています。星さんは前職のCFO時代に、「挑戦できる機会をどれだけ用意できるかなんですよね」とよく話されていまして、「本当にそうだよな」と、とても刺さっていました。PMF(プロダクト・マーケット・フィット)ひとつとってもみても、フェーズごとに成功の要因は複雑かつ数多くあります。そのなかで、何度も挑戦できる状態というのは、ドライに言えば「資金」なんです。その意味で、会社として財務基盤をしっかりと強くしていかなければいけない段階のなかで、ユニファCFO時代に約100億円の資金調達された星さんが入っていただいたことはとても大きい。取材日(7月14日)時点で、もうすでに改革を推進し、大きな付加価値を出していただいている。また、星さんのようなプロフェッショナルが関わる会社なんだと、人材採用という部分にもいい影響があると思っています。

advertisement

:これだけのポテンシャルを秘めた事業だからこそ、崇弥さん、文登さんにはフルスイングしていただきたいですね。フルスイングするための必要条件は、やっぱり財務だと思っています。すべての挑戦がうまくいくとは誰も思っていませんし、これから色々な失敗もすると思うんです。でもフルスイングしていけば、その先に大ホームランがあるかもしれません。そもそもフルスイングしなければホームランは絶対打てませんから。そのために財務戦略で支援ができればと思っています。

タイミング的にへラルボニーが勢いがあるから就任したのかと見える部分もあるかもしれませんが、前回の資金調達から継続的に支援している中では、難しい時期もありました。そこを一緒に乗り切って、今、いいモメンタムになっています。財務戦略顧問として財務を軸にやっていきますが、財務と事業と組織は全部表裏一体でつながっているので、組織も事業も関与していければと思っています。呼称は顧問ですが、へラルボニーファミリーの一員という認識で仕事をしていきます。僕の一番やるべきことは、繰り返しになりますが、お二人およびへラルボニーという会社がフルスイングを続けられるようにすること。挑戦し続けられるように、一緒にやっていきたいですね。

松田:私自身、へラルボニーは、大失敗する可能性も存分に秘めている会社だと思うんですが、大成功する可能性も秘めている。だからこそ小さく縮こまらず思いっきりやりたいなと思っています。今後も大型資金調達やIPOを見据えて、中長期的にもファイナンスやコーポレートのイベントがあります。

advertisement

海外についても、フランスで展開している子会社にフランス人の採用が決まるなど現地化していくフェーズです。僕らがフランスで目指したいことは、例えば、ルイ・ヴィトンやディオール、ロエベのようなブランドと世界的なホームランをかっ飛ばすようなコラボレーションをすること。世界中でキャンペーンができれば、大きなパラダイムシフトになる可能性が高いんです。重度の知的障害のある人たちが描いている作品の価値があがり、高値で売買される状態が世界に可視化されることにつながります。

そういう意味では、へラルボニーは株式会社の皮をまとった社会運動であると思っています。民藝運動のように、社会的なムーブメントをつくる存在でありたいなと。そのチケットはまだ得られていないので、国内はしっかりと倍々成長させていきながら、カンヌを始め、今、世界的な結果や事例を積み上げて土壌を耕している段階です。フランスがうまくいったら、米国、アジアとグローバルに広げていきたいですね。そのために星さんとともに、フルスイングをつづけていけたらと思っています。

文=山本智之 写真=若原瑞昌

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事