「毛密度維持」にも効果
マウスは20日間にわたり毎日処置を受け、その後、皮膚組織を解析して以下を評価した。
21日後、持続放出型の2dDR-ナトリウムアルギン酸(2dDR-SA)ゲルを処理したマウスは、ミノキシジル処理群と同等の発毛を示した。
さらに、血管の増加や毛包の長さ・密度の上昇も観察され、これらもミノキシジル群に匹敵する結果になった。
2dDR-SAゲルは、毛が成長期にある割合を増加させる効果も確認された。これは毛密度を維持する上で非常に大切になってくる。
総じて、2dDR-SA処置の効果はミノキシジルの80〜90%に達し、2dDR-SAとミノキシジルを組み合わせても大きな効果の上乗せは見られなかった。
このことから、この糖化合物が安価かつ安全な代替治療薬となる大きな可能性を持つことが明らかになった。
「この血管新生促進性デオキシリボース糖は、自然に存在し安価で安定しており、さまざまなジェルやドレッシングから供給できることを示しました。」「この特性は、男性の脱毛症治療の候補物質として非常に魅力的なものです。」とコムサッツ情報科学大学のムハンマド・ヤール准教授は述べている。
シナモンも? 自然由来化合物活用の外用治療に光明
研究者らは、この糖が血管内皮増殖因子(VEGF)を増加させ、それが新たな発毛を促すと考えている。また、この効果は男性型脱毛症(男性ホルモン性脱毛症)に限らず、化学療法による脱毛症にも応用できる可能性がある。
「ただし、2dDRの作用メカニズムを詳しく調べるためには、2dDR投与後のモデルにおけるVEGFのレベルや、VEGF阻害剤を追加した場合に毛包刺激がどの程度阻害されるかを研究する必要があります」と研究者らは考えている。
この研究はまだ初期段階であるが、自然由来の化合物(シナモンに含まれるものなど)を活用した新たな外用治療の開発に光を当てる成果だと考える。将来的に、脱毛治療に悩む、世界の何百万人もの人々の助けになるかもしれない。
この研究成果は『Frontiers in Pharmacology』誌に掲載された。
出典:シェフィールド大学
(本稿は「Newsatlas.com」7月22日の記事よりの翻訳転載である)


