1. カブトガニ
カブトガニは、4億5000万年も前から、体のつくりがほとんど変わっていない。硬い外骨格は、捕食動物や環境的ストレスから身を守るのに抜群の効果を発揮する。また、生体構造が単純だが効率的なため、さまざまな環境条件や変化に適応することが可能だ。
例えば、カブトガニは沿岸の浅瀬でも、深い海底でも生息できる。また、海水温度が異なっても耐えられるので、分布域は広範だ。こうした分布域の広さが、絶滅の可能性を決める大きなカギとなっていることが、『Proceedings of the National Academy of Sciences』に掲載された研究で示されている。
さらにカブトガニは、大量産卵をはじめとした生殖戦略をとっており、環境が変化しても子孫が生き残れる可能性が高い。カブトガニにはまた、極めて独特で効果的な免疫システムが備わっている。空気に触れると青色に変化する血液には、リムルス変形細胞溶解物(LAL)という凝固因子が含まれている。LALは、細菌のエンドトキシン(内毒素)を検知するのに不可欠だ。
2. オウムガイ
およそ5億年前から存在しているオウムガイは、地球最強の「生存マシン」の一つといっていいだろう。海面付近と比べて安定している深海という環境にうまく適応している。こうした、より安定した環境で生きる能力があったからこそ、海面付近や浅い海に生息していた種を死滅に追いやった大量絶滅の過酷な影響の一部を、回避できた可能性がある。
オウムガイのエサは、小魚や甲殻類、死骸などだ。食性が幅広く、死骸なども漁って食べられたおかげで、ほかの海洋資源が乏しかった時期でも生き延びることができたのかもしれない。
3. シーラカンス
シーラカンスは、古代の総鰭類(そうきるい)の一種で、その起源は4億年以上も前にさかのぼる。その進化的な構造が、多様な水中環境で極めてうまく機能したため、変化する環境のなかでも、基本的な体の仕組みを大きく変えずに適応することができた。


