日本人のAI利用が急速に浸透している。サクラサクマーケティング株式会社が300人を対象に実施した調査によると、回答者の80%が1か月以内にAIを利用しており、約6割が週1回以上の頻度で日常的に活用していることが明らかになった。
ChatGPTなどチャットAIが最多利用
最も利用されているのはChatGPT、GeminiといったチャットAI(52%)で、音声アシスタント(17%)、画像生成(15%)、翻訳・文章校正(14%)を大きく引き離している。会話形式で様々なタスクに対応できるチャットAIが最も普及している状況が浮き彫りになった。
利用目的では「情報検索・要約」(30%)が最多だったが、「文章作成・メール支援」(20%)、「学習・調べ物」(20%)、「クリエイティブ(画像・動画制作)」(13%)、「娯楽(チャット、ゲーム)」(9%)、「生活支援(スケジュール管理など)」(6%)と続き、従来の検索エンジンでは対応しきれない多様なニーズに応えている実態が浮かび上がった。
情報検索から「心のケア」まで、活用範囲が拡大
注目すべきは、自由回答で寄せられた具体的な活用事例だ。調べ物や文章作成といった基本的な用途に加え、「悩み相談・精神的サポート」「寄り添った対応」「会話のパートナー」といった「心のケア」に関する回答が見られた。
実際のユーザーからは「検索より迅速かつ的確な回答が得られる」「膨大な情報の要約」「外国語情報の翻訳・要約」といった情報処理面での活用に加え、「ビジネスメールの作成」「レポート・資料の作成」「文章校正・添削」「英語メール・翻訳」といった文書作成支援、さらには「画像・イラスト生成」「アイデア出し・発想支援」「ブログ用コンテンツ作成」などクリエイティブ分野での活用も報告されている。
「情報処理の高速化」が最大の価値
AI利用で感じている利便性については「情報検索や要約が短時間でできる」(30%)が最多で、短時間で膨大な情報にアクセスし、要約・整理できることに最も高い価値を感じている人が多かった。次いで「翻訳や文章構成が手軽に行える」(19%)、「メール・レポートなどの文章作成を支援してくれる」(18%)、「画像や動画などクリエイティブ制作が簡単にできる」(13%)、「定型的・単純作業を自動化できる」(11%)、「データ分析や可視化を素早く行える」(8%)が続いた。



