止まらぬ中国「ラブブ」人気、フィギュアが2000万円超で落札のケースも

Photo by Edward Berthelot/Getty Images

ラブブの人気は、K-POPグループのBlackpinkのリサやリアーナ、デュア・リパといったセレブたちの支持を受けて急上昇し、TikTokに投稿された「開封動画」が拡散したことにも後押しされた。このぬいぐるみは通常、「ブラインドボックス」と呼ばれる形式で1個20ドル(約2970円)〜30ドル(約4460円)で販売されており、購入者は箱を開けるまで中にどの色やデザインのものが入っているかが分からない。そして、72分の1の確率でしか手に入らない、はるかに高値がつく「シークレット」のラブブは、二次流通サイトで数千ドルで取引されている。

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このラブブの人気は、1990年代後半のTy社の『ビーニーベイビー』のブームを彷彿とさせる。定価が5ドル(約740円)のこのぬいぐるみは当時、巧みなマーケティングと希少性の演出によって、桁違いの高値で転売されていた。ビーニーベイビーのバブルは、最終的に崩壊したが、それでもいくつかは今もなお数千ドルで取引されている。

ポップマートの店頭にはラブブを求める客が殺到し、怒号が飛び交う様子を収めた動画も投稿されている。あるユーザーは『ラブブ・ハンガー・ゲーム』と題したビデオを投稿し、カリフォルニアのショッピングモールでラブブの新商品の発売に合わせて早朝から並んだ経験を語っていた。

ファンは、ポップマートの店舗や自動販売機の前に何時間も並び、国外にまで足を運んで入手しようとすることもあると、CNBCは報じている。ポップマートは、今年初めにラブブをめぐる争奪戦が起きたことを受け、すべての英国店舗で販売を中止した。また、CNNによれば、中国の税関当局は、転売業者が国外から密輸しようとしていた数百体のラブブを押収したという。

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販売元の創業者は資産3兆円超え

所有者の中には、海外旅行の際にこのぬいぐるみに保険をかけようとする者も現れており、ラブブをキーホルダーとしてバッグに付けていたところ盗まれたという報告もSNSに多数投稿されている。ある女性は、食事中にラブブが盗まれた体験を告白し、その費用を取り戻すためにクラウドファンディングサイトのGoFundMeでキャンペーンを立ち上げた。

ここで注目されるのは、今回話題となったVansとの限定コラボモデルが最終的にいくらで落札されるかだ。eBayのオークションの終了時刻は、米東部時間21日の午後10時45分とされている。

フォーブスは、ポップマートの創業者で38歳のワン・ニンの保有資産を210億ドル(約3兆1200億円)と推定している。彼は、今年6月に初めて中国のビリオネアのトップ10にランクインした。ポップマートは2020年に香港で上場した。

時価総額は6.4兆円

時価総額が430億ドル(約6兆3900億円)のポップマートは15日、2025年上半期の利益が前年同期比で350%増、売上高が200%増になる見通しを発表した。これは主にラブブの好調によるもので、2024年の同社の売上高は、18億ドル(約2680億円)と、2023年から100%以上の増加となっていた。

しかし、ポップマートの株価は、業績見通しを発表した翌日の16日に6%下落した。モーニングスターの株式アナリストのジェフ・チャンは、CNBCに同社の株価が割高だと語った。この株価の下落で、ニンの保有資産は約9億ドル(約1340億円)減少した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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