ケンブリッジ・アナリティカ事件とは
英国の選挙コンサルティング企業のケンブリッジ・アナリティカは、フェイスブックのユーザーデータをケンブリッジ大学のアレクサンドル・コーガン博士を通じて取得した。同博士は、フェイスブック上でクイズアプリを作成して、それに参加したユーザーとその友達のデータを収集した。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)やThe Interceptの報道によれば、同社はそのデータや他の記録を使って約3000万人の「心理プロファイル」を構築したという。しかし、コーガン博士によるクイズアプリの参加者は、約27万人にすぎなかった。
トランプ大統領の元顧問のスティーブ・バノンとつながりを持つケンブリッジ・アナリティカは、その後、英国のブレグジットや2014年の米中間選挙、2016年の米大統領選挙などの複数の政治キャンペーンでこのデータを活用したとタイムズ誌は報じている。また、トランプ陣営や共和党のテッド・クルーズ上院議員などは2016年の大統領選で、同社と連携したとされる。
ケンブリッジ・アナリティカが、このような大量のフェイスブックのデータを利用していたというニュースは、2015年に英紙ガーディアンが最初に報じ、クルーズ陣営がそのデータを使ったと伝えた。2018年には、同紙とNYTが内部告発者の情報をもとに、同社の活動の全貌を明らかにした。
これらの報道がきっかけとなり、一連の調査と訴訟が始まり、今回の株主による訴訟につながった。ザッカーバーグは、この事件の発覚後に謝罪し、新たなプライバシー管理策を導入した。彼は議会で証言し、「これらのツールが悪用されるのを防ぐための努力が足りなかった」と認め、「これは、私のミスだ」と謝罪した。ザッカーバーグは、「私はフェイスブックを立ち上げた責任者であり、ここで起きたことは私が責任を負う」と述べた。
ケンブリッジ・アナリティカは2018年に破産を申請した。フェイスブックは、この事件に関連して、FTCに50億ドル(約7400億円)と米証券取引委員会(SEC)に1億ドル(約148億円)の罰金を支払ったほか、集団訴訟の和解金として7億2500万ドル(約1073億円)を支払い、英国の情報コミッショナー事務局からは50万ポンド(約9546万円)の罰金を科された。


