右派からの激しい反発、なぜ?
ガン監督の移民に関する発言を受けて『スーパーマン』は一部の保守派コメンテーターから、社会正義を過度に押しつける「woke(ウォーク)」だと批判されている。FOXニュースはトーク番組「ザ・ファイブ」の先週の放送で、「スーパーウォーク」とのテロップを付けて本作を紹介。ゲスト出演したドナルド・トランプ大統領の元上級顧問ケリーアン・コンウェイは「私たちが映画館に行くのは、説教を聞かされたり、誰かの思想を押し付けられたりするためではない」と述べた。
だが、スーパーマンは長年、ファンや映画評論家から「移民」とみなされてきたキャラクターだ。物語の骨格には、滅びゆく惑星クリプトンに生まれ、異邦人として米カンザスに到着した経緯がある。原作コミックの作者であるジェリー・シーゲルとジョー・シャスターは、欧州出身のユダヤ人移民の子どもたちである。
アメコミ界の巨匠でスーパーマン関連作品も手掛けているフランク・ミラーは2019年、スーパーマンの幼少期からの成長譚を描いた自作『スーパーマン:イヤーワン』では「スーパーマンを究極の移民として描く」ことを目指したと語っている。
新生DCユニバース、出だしは好調
『スーパーマン』は公開初週末に北米で1億2200万ドル(約181億円)、全世界で2億1700万ドル(約322億円)の興収を上げた。ここ数年ヒット作に恵まれていなかったDCスタジオにとっては、すでに大成功といえる。評論家の評判も良く、辛口で知られる米レビューサイト「Rotten Tomatoes(ロッテントマト)」で批評家スコア83%を獲得するなど、近年のDC映画の中でも特に高い評価を得ている。
今夏の北米映画市場では、『スーパーマン』に加え、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』『F1/エフワン』『ヒックとドラゴン』などのヒット作が続いている。


