ガン監督の見解は?
『スーパーマン』について脚本・監督のジェームズ・ガンは、イスラエル・パレスチナ紛争を題材にしたものではないと否定する一方、政治的な含意があることは認めている。
エンタメ系ニュースメディアComicBook.comに掲載されたインタビューで、ガン監督は「脚本を書いた時点で、中東の紛争(編集部注:イスラエルのガザ侵攻)は起こっていなかった。だからそこから少し距離を置こうとしたけれど、もともと中東とは何の関係もない」と説明。「これは、独裁者が支配するはるかに強大な国が、政治史上の問題を抱えつつも他国に対する防衛手段を全く持たない国を侵略する物語だ。全くのフィクションだ」と述べた。
その上で、「政治について描いているのは事実だ」と認めたが、主なテーマは道徳と優しさについてだと語った。ガンはこれに先立ち英紙サンデー・タイムズの取材に、スーパーマンは「他所から来た移民」であり「スーパーマンはアメリカの物語だ」と発言し、物議を醸している。
『スーパーマン』の政治性、映画評論家の反応は?
米紙サンフランシスコ・クロニクルの映画評論コラムを担当するG・アレン・ジョンソンは「多くのシーンが今起こっている現実を反映していて、背筋がぞわっとする」と批評。ボラビアとジャルハンプールの紛争は「イスラエルとハマスの紛争を実に彷彿とさせる」とつづった。
映画評論家のウィリアム・ビビアーニはエンターテインメント情報サイトのThe Wrapへの寄稿で、ガン監督が映画の舞台に据えたのは架空の国家間の紛争かもしれないが「話題がイスラエルとパレスチナなのはわかっている」と評した。
ソーシャルメディア情報サイトMashable(マッシャブル)に批評を寄せた映画評論家の批評家シッダント・アドラカも、「現在進行中のイスラエル・パレスチナ紛争との避けられない類似点がある」と指摘している。


