通常、山や海での遭難者の捜索はヘリコプターなどからの目視で行われるが、条件によって発見に時間がかかる。そこで近年では、ずっと身軽なドローンとレーザーを組み合わせた効率的な捜索も進んでいる。そのドローンレーザーに特殊なQRコードを組み合わせた、さらに効率的で画期的なシステムが登場し「全国ドローンレーザー捜索隊」が活動を開始した。
光探索協会は、レーザー光と再帰性反射材を活用した「光探索システム」の研究開発および普及に取り組むNPO法人だ。そのシステムが通常のドローンレーザーと異なるのは、遭難者が「再帰性反射可変QRコード」を身につけ、透過性に優れたグリーンレーザーを使うことだ。再帰性反射とは、当たった光の方向に光を反射させる性質のこと。道路標識や交通安全シールなどでおなじみの反射材がそれだ。可変QRコードとは、QRコードに記録する内容を更新できるシステムのことを言う。

グリーンレーザーを用いることで、山岳地帯を覆う木々の下や、水深10メートルまでの捜索が可能になるため、目視による捜索にくらべて明確な優位性があり、「光を活用した“見つけやすさ”の概念を革新するもの」だと同協会は主張している。
光探索協会は今後、「小型軽量のレーザーサーチライトとカメラを統合した実用的な光探索システム」の開発を進めながら、東日本はAPEX、西日本はMGコンサルタントを幹事企業として、高度なドローンレーザー機器を保有するドローンレーザー計測会社のネットワークを活用しつつ捜索活動を全国で展開することにしている。

同時に同協会では、再帰性反射可変QRコードのエンブレムを装着した服の普及にも努めている。このエンブレムがなければドローンレーザー捜索は行えない。現在は、全国の制服メーカーと提携して、制服や部活用のウェアにエンブレムを付ける取り組みを行っている。間もなく、「全国ドローンレーザー捜索隊」に対応したライフジャケットやウェアが販売されるようになるだろう。

実際の捜索は、通常のヘリコプターなどによる捜索と同様、日本山岳救助機構などの山岳遭難対策制度を通じて行われる。今のところ光探索協会は東京海上日動と提携しているが、自身の野外活動保険が光探索協会と提携しているかを確認してほしいということだ。



